人はなぜ危ないことをするのか。
Yahoo!ニュースで、おもしろい記事を見かけました。
端的にいうと、人はなぜ危ないことをするのかという記事です。
登山についての記事ですが、オートバイ乗りとして、とても納得できる内容でした。
すこし難解な部分もありますが、私なりの理解でご紹介したいと思います。
危ないことは快楽です。
Yahoo!ニュースで、おもしろい記事を見かけました。
端的にいうと、人はなぜ危ないことをするのかという記事です。
登山についての記事ですが、オートバイ乗りとして、とても納得できる内容でした。
人にもよるでしょうか、基本的に危ないことは快楽だと思います。
実際に、私もいろいろと危ないことにチャレンジしてきました。
今年も900SSで恐山まで日帰りツーリングをしたり、カブで愛染峠にいったりしています。
愛染峠では、あやうく遭難するところでした。
さらに、Bikeで雪道を走りスキーにいったりもしています。
客観的にみれば、なんの生産性もないただの遊びに危険が伴うのですから愚の骨頂ですね。
普通なら避けてしかるべき行為ですが、しかしこれがとても楽しいのです。
この気持ちは、オートバイに乗る人なら誰でもわかると思います。
これについては、長らく個人的な性格によるものだと思っていました。
要は、「世の中には、Bikeに乗る人間と乗らない人間の二種類がいる。」というヤツですね。
しかし、記事によれば、もっと普遍的な心理メカニズムが働いているようです。
つまり、程度の差こそあれ、誰にとっても危ないことは快楽なのですね。
生還できるスキルに酔いしれるようです。
記事によれば、この快楽の正体は、「自分自身のスキルを使ってリスクを管理し、対処することから得られる刺激と満足」とのことです。これには、すごく共感できるモノがありますね。
たとえば、今夏の恐山日帰りツーリングですと、事前にネットなどで情報を得て最適なルートを検索し、道中のトラブルにも自らのスキルで対処しながらツーリングを続け、その結果として目論見通りに日帰り恐山を達成したときに、その刺激と満足に酔いしれるという構図なのですね。
そして、ハイリスクで高いスキルが求められるほど、それで得られる快楽も大きくなります。
Bikeで長距離を走ったりすごいスピードを出す人の心理には、必ずこれがあると思いますね。
「自発的にリスクを取ったうえで、その状況をコントロールできるという自己効力感が興奮をもたらすのだ。」とこの記事には書いてありますが、まさにその通りだと感嘆しました。
また、記事によれば危ないことが好きな人にはエリート志向があるとのことです。
要は、自分はこれだけすごいのだということを知らしめたい、虚栄心や承認欲求ですね。
私がブログでBikeの記事を嬉々としてアップしている心理構造が、まさにそうだと思います。
記事には、「技量や記録などによるレベル分けによるヒエラルキーへの固執」とありますが、これなどは、ツーリングの記事に走行距離と時間を必ず書き添える私の心理構造そのものですね。すごいと思われることは、自己顕示欲の強い人間にとっては究極の快楽なのです。なるほど、私が危ないことに惹かれる心理的なメカニズムはこれだったのかと、目から鱗が落ちる思いでした。
スキルはあくまで主観であるがゆえに、事故してしまう。
そして記事によれば、「自分がすごい人間だ」というのは、あくまで主観とのことです。
本当に危険を回避できるスキルがあるかどうかは、実際はよくわからないのですね。
さらに、危ない現場では、事故するかしないかの境界線は常に変動しています。
そして、その境界線を越えた状態でトラブルが発生すると、それが事故になってしまうのですね。
このことは、先般の愛染峠アタックに、とてもよく当てはまると思いました。
これまで、私は二口林道や田代峠などをカブで走破しています。
また、すこし気難しい900SSで、それ相応のロングツーリングも楽しんでいますしね。
それで、自分にはある程度のオートバイスキルがあるのだと思い込んでいたのでしょう。
そしてそこにプラスされるのが、自分をもっとすごい人間だと思いたいという快楽の魔力ですね。
それゆえに、あの状況下で突き進んでしまったのだと思います。
このような心理メカニズムがわかっていると、リスクヘッジになりますね。
この心理メカニズムは、オートバイ全般に当てはまることかもしれません。
たとえば、事故や検挙なども、調子のよいときに起きるモノです。
調子のよいときは、どうしても自分のスキルを過信してしまいますからね。
そして、いつの間にか危険ゾーンに入り込んでいるのでしょう。
もちろん、一番良いのは、虚栄心や承認欲求からくる快楽を断ち切ることなのですが。
しかし、永遠に未熟な私にとって、これらの快楽を断ち切ることは至難の業です。
ただ、私は見栄っ張りであると同時に臆病者でもあります。
ですので、危ないことにチャレンジしても、なんとか生きながらえているのでしょうね。
しかし、自己顕示欲でオートバイに乗っているというのも、客観的に見れば情けない話です。
しかも、死なずに済んでいる理由が臆病者ですから、すごく格好悪いですね。
ただまぁ、これが私という人間なのでしょう。
四の五の言ったところで、いまさら偉人や仙人になれるワケでもありません。
これからもこの情けない自分を受け止めつつ、ささやかな快楽に溺れるいうことですね。
そしてそのためにも、その心理メカニズムを客観的に知っておくことは大切だと思います。