ひさしぶりの課長島耕作
ひさしぶりに、課長島耕作を読みました。
まずは、強烈に時代の流れを感じましたね。
以前ほどシンパシーが感じられなかったのは、自分でも意外でした。
あらためて、本作は古きよろしくない時代のお話なのかもしれないですね。
実家からサルベージしてきました。
ひさしぶりに、課長島耕作を読みました。
このシリーズを最初に読んだのは、たしか20代の後半だったと思います。
当時の会社の先輩に島耕作シンパがいて、彼の勧めで手に取ったのでした。
そしてハマって、いまでは学生から会長までのシリーズをすべて持っています。

そんなシリーズの原点である課長編、これだけが長らく、実家の本棚なのでした。
結局、原点の課長編が一番おもしろいかもというコトで、読み返してみたかったのです。
なぜなら、他のシリーズは、うまく行き過ぎ感があまりにもですからね。
ということで、GWに帰省したときに、サルベージしてきたのでした。
セクハラとパワハラのオンパレードでした。
30年ぶりの課長島耕作は、セクハラとパワハラのオンパレードでした。
確かに、昔はこれが普通でしたが、今となってみると仰天するばかりです。
時代とともに、私自身の心持ちも大きく変わったことに、自分自身で驚きましたね。
また、すべての物事を、股間で解決してしまうあたりも笑えました。
このあたりは、作者の弘兼さんのセンスなのかもしれないですね。

また、課長島耕作名物の社内抗争も、古きよろしくない時代の産物といった感じです。
裏を返せば、昔はこんなことにうつつを抜かせるぐらいに、企業にも余裕があったのでしょう。
未来永劫、世界最強が続くと信じられていたエレクトロニクス業界も、落日著しい昨今。
あらためて、諸行無常を感じ入るばかりですね。
時代は強烈に流れ続けているモノですね。
そんな時代遅れ感を引きずる課長島耕作も、おもしろいことはおもしろいです。
苫米地社長を追いやる話などは、いま読んでも痛快ですね。
また、人生のしょっぱい機微なども、弘兼さんらしく良く描かれていると思いました。
とはいえ、かつてのようなシンパシーは、ちょっと感じられなかったですね。
中沢が34人抜きで社長になるくだりなど、昔はそれなりに感動したモノです。
新宿ゴールデン街で島耕作が涙するシーンには、私も胸が熱くなりましたね。

ところが、今回はそれほどの感動がなくて、自分でもびっくりです。
特に、「俺たちは仕事人間だよな」という中沢のセリフには、違和感だけでしたね。
かつては、このセリフにも、ものすごいシンパシーを感じたモノですが、なんともです。
これも時代の流れプラス、私自身が中沢と同じぐらいの年ということが影響しているのでしょう。
あらためて、時代は強烈に流れ続けているモノだと思いました。
さて、次回また読み返してみるときは、どのような感想になるのでしょう。
というか、本作を読み返す機会は、あとはもうないかもしれない気もします。
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