ワークライフバランスについて思うこと

2025年10月16日

高市早苗自民党総裁が、ワークライフバランスという言葉を捨てると発言しました。
結論からいうと、彼女がそれを言ってはお終いですね。
とはいえ、ワークライフバランスについて勘違いしている人が多いのも事実です。
サラリーマンと個人事業主を経験した、私のワークライフバランス考を書きたいと思います。

政治家が言っていい言葉ではありません。

高市早苗自民党総裁が、ワークライフバランスという言葉を捨てると発言しました。
これについては、しばらくの間、いろいろと物議を醸していましたね。

一国の総理になろうとする人が、あのような発言をしてはいけないという意見もあります。
かたや、あれは自分自身を鼓舞するためのモノで、問題ないという意見もあります。
その挙句、日本社会は馬車馬のように働かなくなったから衰退したという妄想までありました。

結論からいうと、政治家である彼女がこの発言をするのはナシだと思います。
もっといえば、発言自体がナンセンスですね。
それでは、その理由を以下に書きたいと思います。

ワークライフバランスはサラリーマンのための概念です。

そもそも、ワークライフバランスというのはサラリーマンのための概念です。
基本的に、サラリーマンは誰かの許可を得ないと休みを取ることができません。
要は、自分のペースで仕事とプライベートのバランスを取ることができないのですね。
したがって、雇用主と従業員は、常にワークライフバランスを意識する必要があるのです。

それに対して、政治家である高市氏の場合、休みの許可は、基本不要のハズです。
休もうと思えばいつでも休める、ワークライフバランスは自由に取れる立場なのですね。
実際、このような立場の人は、無意識下でワークライフバランスを取っています。
ですので、高市氏が自身のワークライフバランスを語っても、ナンセンスなだけなのですね。

同じことは、個人事業主や経営者にもいえます。
ZOZOの前澤さんも、ワークライフバランスなど考えたことがないと発言してました。
申し訳ありませんが、これもナンセンスの極みです。
誰も、自由人である貴方のワークライフバランスなど、心配してはいないのですからね。

発言から透けてみえる高市氏の思想が好きになれません。

それにしても、どうして高市氏は、あのような発言をしたのでしょう。
自分自身を鼓舞するだけなら、もっと他の言い回しもあったハズです。
あそこでワークライフバランスという言葉を持ち出したトコロは、引っかかりますね。

たぶん、昨今の多様性の風潮に、ひと言申したい気持ちがあったのでしょう。
もちろん、それが彼女のスタイルであり、ポリシーなのは理解できます。
しかし、これでは軍隊時代を自慢する、昭和のウザいオヤジ以外の何物でもないですね。
「昔は~」といった前置きが禁句のご時世に、なんとも時代錯誤なコトだと思います。

いくら女性でも、このような化石が国のトップになるとは、至極残念です。
いま、野党の方々が、なりふり構わず彼女の首相就任を阻止しようとしていますね。
ぶっちゃけ、その気持ちはとてもよくわかります。
首相就任の阻止は難しいとしても、せめてレームダック化になることを期待したいですね。