芸工大の卒展にいってきました。

2025年2月16日

すこし前の話になりますが、東北芸工大の卒展にいってきました。
目的は、知り合いのお嬢さんの作品鑑賞です。
芸工大の卒展に足を運んだのはひさしぶりでしたが、若者のパワーに圧倒されましたね。
それでは、そのパワーみなぎる様子をご紹介したいと思います。

知り合いのお嬢さんが作った映画をみてきました。

すこし前の話になりますが、東北芸工大の卒展にいってきました。
知り合いのお嬢さんがここの学生で、彼女の作品を鑑賞してきたのでした。

彼女は、ここの映像学科で映画作りに取り組んでいます。
そして、二年生のときの作品が、ぴあフィルムフェスティバルで入賞したのですね。
そんな彼女の二作目が卒展で公開中というコトで、足を運んだワケなのでした。

ぴあで入賞した前作は、よくわからないようで、でもすごくわかりやすい映画でしたね。
陰鬱な山形の冬が舞台ながらも、生命力のようなモノをヒシヒシと感じる作品でした。

そして、待ちに待った新作のタイトルは、「季節のない愛」です。
まずは、映画のポスターがかなり本格的で驚きましたね。

上映は、映像学科棟のミニシアターでした。

映画の感想ですが、前作と比べてかなり本格的に映画でしたね。
卒業作品とはいえ、よくこれだけのモノを作ったなと、まずはそこに感心しました。

今回の舞台は夏で、登場する女性2人がマッタリと再生するお話です。
友人の自殺未遂が作品の原点とのことですが、映画自体は淡々とやさしい雰囲気でした。
とにかく、全編に流れる空気感がとても良かったですね。
本作には彼女のご家族も多数出演されていて、本当にがんばったと思います。

この作品も、ひあのフェスティバルに出品が決まっているとのことでした。
どのような結果になるのか、こちらも楽しみですね。

他の展示も鑑賞してきました。

映画にかぎらず、芸工大の卒展にはとても楽しいです。
せっかくなので、他の展示もみていくことにしました。

まずは、映像学科のお隣りの建築学科です。
いろいろな作品が展示してある中、一番心奪われたのはこの作品ですね。

とにかく、香港の九龍城みたいでかっこう良いの一言です。
思わず、ここに住んでみたいと思ってしまいました。
しかも、この作者はもうひとつ農村系の作品も出展しているのですね。

「建築における豊かさの正体」というのが、この作品群のテーマです。
いずれにしても、これだけの大作をふたつも出展しているというがすごいですね。
とにかく、その作品制作に向かうパワーに圧倒されました。

建築学科の次は、文芸学科です。
ここには、いろいろな文芸作品が展示していて、それを読むこともできます。

その中に、「就活日記 ~周りより出遅れた僕~」という作品がありました。
単に就活を書いただけの作品ですが、下手なエッセイ顔負けのおもしろさです。
本当に、この学校には多才な人が多いと思いましたね。

ほとばしる若いエネルギーに圧倒されました。

お昼は、学食でパスタをいただきました。
おいしいのはもちろん、これで400円というリーズナブルな価格がうれしいですね。

そして、午後からは美術科棟を巡ります。
数々の作品が展示されていますが、心奪われるモノがすくなくないですね。

たとえば、この日本一の芋煮会をモチーフにした作品、ちょっとシュールで笑えます。

上山市の奇祭、加勢鳥が躍動的に、そしてとてもかわいらしく表現されていました。

そして、この油絵に心惹かれましたね。

解説をみると、作者はしばらくの間、全然描くことができずにいたのだそうです。
そして、この大きいキャンパスに向かって、3か月で5枚の絵を描き上げたとのことでした。
たぶん、描くことができなかった期間にたまっていたモノが、一気に噴出したのでしょう。
しかし、これだけの絵を3か月で5枚という、そのエネルギーに圧倒されますね。

こちらの日本画もよかったです。
地元の雰囲気が、とてもよくにじみ出ていると思います。

ひさしぶりの卒展でしたが、やはりおもしろいですね。
ぶっちゃけ、作品はどれもこれも粗削りで、いまひとつ洗練されてはいません。
しかし、どの作品からも大量のエネルギーがほとばしっていて、それがとてもまぶしいですね。
若さ、青春といったモノが会場全体にみなぎっている感じでした。

あらためて、一般的な美術館とは、また違った趣の芸工大卒展。
また、来年も来てみたいと思います。