私のクルマ遍歴 – 1~2台目編

2025年2月16日

Bikeの話が続いたので、今度はクルマの話を書いてみたいと思います。
18歳で免許を取ってから、これまで7台のクルマを乗り継いできました。
そのときどきで、いろいろな思い出があったりします。

ちなみに、かつてはクルマが好きでした。
もちろん、今でも好きですが、以前ほど熱烈な感じではないですね。
そんな私の心象変化も含めて、お楽しみいただけたらと思います。

※3台目の記事は、こちらです。
※4台目の記事は、こちらです。
※5台目の記事は、こちらです。
※6代目の記事は。こちらです。

最初の愛車は、スズキアルトでした。

大学二年のときに初めて買ってもらったクルマは、スズキアルトの新車でしたね。
その一年前の夏に免許を取って、しばらくは実家のダットサントラックが愛車でした。
しかし、実家は実家でクルマがないと不便というコトで、買ってもらったクルマです。
ときはバブル黎明期、父がNTT株でちょっと儲けて、それがアルトの原資になりました。

型式的には72V、二代目アルトのマイナーチェンジ版です。
大学のキャンパスが雪深いところにあるということで、4WDモデルでした。
4stエンジンということもあり、当時の軽としては上質な走りでしたね。
「今の軽はすごいなぁ。」と、感嘆していた父が懐かしく思い出されます。

ただ、クルママニアだった当時の私としては、納得できるクルマではなかったですね。
本音を言えば、同じアルトでもツインカムかターボ、もしくはワークスが欲しかったです。
でも、親のスネかじりの身分でそんな申し出は、さすがにできなかったですね。

とはいえ、自分専用のクルマが持てたことは、純粋にうれしかったです。
買ってもらってからは、ヒマさえあれば乗り回していましたね。
夜中にやることがなくて、そのまま朝まで走り続けることもザラでした。
また、ステアリングを替えたりタコメータを付けたりと、改造も楽しみました。

そしてさすがは4WD、スキー場では無敵でしたね。
二井宿峠で無茶な運転をして、コースアウトしたこともあります。
クルマは180°横転しましたが、あまり壊れませんでした。
今思うに、当時のクルマは頑丈だったと思います。

とにかく、このアルトは、我が青春の一ページでしたね。
サークルの巡演にもこのクルマで参戦して、想い出もたくさんです。
アルトのことを久しぶりに思い出したら、ちょっと懐かしい気持ちになりました。

二台目で、やっと欲しいクルマが選べました。

そんなこんなで大学を卒業し、就職も実家から通える会社に決まりました。
入社してしばらくは、学生時代に買ってもらったアルトで通っていました。

そしていよいよ、本当に乗りたいクルマに乗れるときがやってきました。
同期の中にもクルマを買う者が現れ始め、私もクルマ購入に向けて動き出します。

ちなみに、当時の私は月に何冊ものクルマ雑誌を買うようなマニアでした。
ゆくゆくはフェラーリレベルのクルマに乗るのだと、当時は本気で思っていました。
そんな私が最初に考えたのが、フィアットウーノアバルトでした。

やはりフェラーリを目指すなら、ここはひとつイタ車でしょうという単純な発想です。
また、あのサソリのエンブレムは、イタ車ファンなら痺れるモノがありますね。

しかし、このクルマ、価格が300万円近くしたのでした。
実家通いとはいえ、新入社員にはさすがにハードルが高かったですね。
しかも、その内容は品質にいまひとつ信頼がないイタリアのコンパクトカーです。

それでも仙台のディーラーまで足を運びましたが、結局相手にされませんでしたね。
今思うに、あのとき相手にされなくてよかったという感じです。

ということで、いきなり外車はやめて、もう少し現実的な路線にシフトしました。
まずはホンダのCR-X、これはオプションが自由に選べないところで却下でした。
また、フルタイム4WDのファミリアGT-Xも魅力的でしたが、内装デザインが今ひとつです。
それと、これらのクルマは価格の面からも、ちょっと厳しいという感じでした。

当時、発売されたばかりのユーノスロードスターにも、ちょっと惹かれましたね。
ただ、あのクルマは動力性能よりも雰囲気重視の感じで、候補から外れました。
また、通勤といった実用性の面からも、2シーターオープンはなかなか難しかったです。

そして、真打登場のスズキカルタスGT-i

そして、最終的に落ち着いたのが、スズキカルタスGT-iです。
実はこのクルマ、スズキファンということもあり昔から好きだったのですね。
ちょっとマイナーで、乗っている人が少ないことも魅力でした。

ちなみに、動力性能的にはスターレットターボの方が上でしたけど。
ただ、あれはリアハッチのGTエンブレムがグリーンに光るのが、どうしてもダメでしたね。

型式はAA44S型、テールライトがルービックキューブの前期型です。
価格も乗り出しで150万円弱だったので、新入社員でもなんとかなりました。
バイパス沿いにあったスズキのディーラーに飛び込んで、決め打ちで購入です。
自分が欲しいと思ったクルマに初めて乗れる、納車のときはとてもうれしかったですね。

さて、そんなカルタスGT-iですが、まずはエンジンが素晴らしかったです。
古典的なカム直打ちのDOHCエンジンは、ギュンギュンと気持ちよく回りましたね。
また、内装デザインも、とても良くまとまっていて格好良かったです。
特に、バケット風のシートと無骨なデザインのシフトノブがお気に入りでした。

メーターを振り切って、初めてリミッターを体験したのもこのクルマですね。
正直、足回りはちょっとバタつく感じでしたが、若さゆえかあまり気になりませんでした。

そしてとにかく、このクルマにはとても入れ込みましたね。
ステアリングはモモのベローチェに換装し、サベルトの4点シートベルトで武装です。
また、油圧・油温・電圧の三連メータを、自作で取り付けました。
最終的にはスズキスポーツのショックを入れて、足回りはガチガチです。

会社の仲間に誘われて、ジムカーナにも参戦しました。
最初で最後のモータースポーツ、良い成績は残せませんでしたが楽しかったですね。
週に一度は手洗い洗車でワックスは2回がけ、手放すまでピカピカにして乗っていました。

カルタスGT-iが、私に教えてくれたこと。

さて、そんなカルタスが私に与えてくれた知見は、以下の5つです。

  • ジムカーナなどで滅茶苦茶な乗り方をすると、クルマはすぐにダメになる
  • Bikeと比べて、クルマはイジるのがとても難しい
  • そして結局、ノーマルが一番いい
  • 挙句、いくら逆立ちしてもポルシェには敵わない
  • でも、ポルシェの1/10の価格で同じクルマとしての機能を提供しているカルタスは偉い

これらの知見は、その後の私のカーライフに多大なる影響を与えてくれました。
少なくとも、フェラーリレベルのクルマに乗るという気持ちはだいぶ薄らぎましたね。
クルマについて一番いろいろなことを教えてくれたのが、このカルタスだったと思います。

いまでもふと、このカルタスのようなボーイズレーサーに乗りたいと思うときがあります。
でも、最近はスイフトスポーツぐらいしか思い当たるクルマがないですね。
そして、それらのクルマも、間もなく淘汰されていくのでしょう。
そう思うと、ちょっと寂しい感じもしますね。

私のクルマ遍歴 – 3台目編につづく