休んでも給料がもらえる立場
フェイスブックにある投稿をしたら、上から目線と批判されました。
相変わらず、この国には公務員や大企業社員へのコンプレックスが多いのでしょうかね。
ぶっちゃけ、公務員も大企業の社員も、そんなに楽な商売ではないんですけどね。
上から目線と批判されました。
先日、思うところがあってフェイスブックに以下の投稿をしました。
休んでも給料貰える公務員が、休んだらオケラの個人事業者に自粛圧力かけるのはおかしいみたいな主張を散見しますけど、これってBikeは雨の日大変なんだよという泣き言に同じだと思います。勿論、雨に濡れたくないのなら、最初からクルマに乗りなさいというだけの話ですね。リスクを知ってての泣き言はみっともないと思います。そしてリスクを知らなかったのなら、それはただの間抜けです。雨に濡れて大変なのは理解しますが、それで他人を四の五のいうのは完全に筋違いですね。
そうしたところ、一部の方から以下のようなコメントをいただいてびっくりです。
- 「自分は困っていないから他人はどうでもいい」という思惑が感じられる
- 上から目線で不愉快だ
誰も、上から目線で他人はどうでもいいなどと発言したつもりはないのですがね。
それが、どうしてこんな曲解をされてしまうのか、少し考察してみました。
売上オケラは想定しておくべきリスクです。
ちなみに、私がこの投稿をしたのは、「休んでも給料もらえる公務員が…」というフレーズを、ある知人の投稿にみかけたからです。
確かに、今はコロナウィルス対策の自粛要請で困窮している事業主さんも多い事でしょう。
しかし、いくら困窮しているからといって、こんな事を言ってはいけないと思います。
個人事業主に、売上オケラのリスクはつきものです。
これは、Bikeなら雨に打たれることもあるのと同じぐらいに考えておくべきリスクです。
確かに、売上オケラは事業経営の上では最悪の状態です。
世の中全ての事業主が、売上オケラに対して完璧に備えができているワケでもないでしょう。
ただ、そうなったときの腹積もりぐらいは絶対に必要のハズです。
これは、独立してなにか事業を始めるにあたっての、最低条件のようにも思います。
もちろん、私も個人事業主の端くれとして、売上オケラの想定ぐらいはしています。
万が一、売上オケラになっても、首を吊るような事にはならないぐらいの読みもあります。
という前提をもってすれば、「休んでも給料もらえる公務員」発言はあり得ないですね。
これはもう、「それを言っちゃお終いよ。」レベルの泣き言です。
そんな程度での独立なら最初から公務員になっておきなさいと、心からそう思います。
困窮している個人事業主を突き放している?
フェイスブック上では、上記のやり取りを批判者側とかわしました。
批判者側も、自分の責任で売上オケラなら理解はできるということです。
しかし、今回の自粛は人為だから、自粛要請した行政が責任を取るべきとの由。
でも、それもちょっとズレた意見ですよね。
そもそも、公務員だって好きで自粛圧力をかけているワケではありません。
今回のウィルスの性状を鑑みても、自粛要請は致し方なしの必然です。
関係する省庁の担当者も、日々苦労していることでしょう。
私の意見は世間を分断するとも書かれましたが、こんな公務員に対しての妬みのような恨み節のほうが、よっぽど世論を分断するようにも思えますね。
いずれにしても、外部要因で売上オケラなどよくある話です。
それは、今回のような災害であったり紛争であったり。
あるいは、ポーターのファイブフォースであるところの代替品の脅威などなど。
そんなリスク想定ひとつなかったのなら、単に事業主として間抜けなだけでしょう。
そして、売上オケラの覚悟ひとつないのなら、最初から公務員になっておけって思います。
とまぁ、一個人事業主として素直にそう思うだけなのですけどね。
これって、そんなに傲慢で醜態なことなのでしょうか?
確かに、「休んでも給料もらえる立場」だったら、ちょっと言いづらいかもしれません。
でも、今では私もバリバリの個人事業主です。
ちなみに、私は「休んでも給料もらえる立場」を28年間続けてきました。
結局、この時のイメージが今回の曲解を招いたように思います。
実は、そんなに良いモノでもないです。
人も羨む「休んでも給料もらえる」立場を、私は28年続けてきました。
ぶっちゃけ、これってそんなに良いモノでもありません。
なぜなら、給料もらいながら休むためには、必ず誰かの許可が必要だからです。
私が個人事業主になって一番良かったのは、この呪縛から解放されたことでした。
休むのに許可が必要というのは、これはなかなかのストレスです。
たとえ子どもの具合が悪かろうと親の死に目だろうと、事前許可が基本です。
よく考えれば幼稚園時代から足掛け46年間、私はこの呪縛に縛られていたのでした。
これからの解放は、やはり大きいです。
もちろん、今の立場では、休んだ分の収入は減ります。
でも、それは自己責任です。
休む休まないの決定権を掌握している安心感は、何事にも代えられません。
公務員や大企業の社員の利点は、休んでも給料もらえるところではありません。
「休んでも…」と思う人は、公務員や大企業の社員の立場が分からないのだと思います。
それでは、公務員や大企業の社員の利点は何なのか?
それはずばり、「鼻くそをほじっていても給料もらえる」ところですね。
これが、28年間「休んでも給料もらえる立場」を経験した私の持論です。
鼻くそをほじっていても給料もらえる立場とは
もちろん、これは比喩的表現です。
世の中の公務員や大企業の社員すべてが、机上で鼻くそをほじっているワケではありません。
まぁ、中には本当に鼻くそほじって給料もらっている人もいるかもしれませんが。
逆に、組織の中でそれができる人は、下手な事業主顔負けの肝っ玉さんですね。(笑)
鼻くそ…の本来の意味は、「何も考えていなくても給料もらえる」です。
公務員や大企業の社員は、言われたことさえこなしていれば給料は保証されます。
事業主のように、世の中の情勢や今後の見通しなどを考える必要はありません。
そして、売上オケラのリスクを背負うこともないということです。
もちろん、売上オケラで会社がつぶれてしまえば、休んでも給料の立場もお終いですけどね。
ただ、だからといって負債を背負い込むワケでもありません。
極論すれば、また新たな仕事を見つければよいだけの話です。
仕事がない期間も、失業保険などの社会保障である程度は守ってもらえます。
まぁ、実際の再就職は再就職で、それなりに大変ですけどね。
でも、つぶれた会社の経営者に比べれば、比較にならない程気楽な立場です。
ましてや公務員なら、本丸がつぶれるリスクはほぼ皆無ですね。
若い頃の私には、事業主のリスクなどを背負い込む気などさらさらありませんでした。
お気軽に好きなBikeを楽しむ人生を送るにあたって、こんなモノは邪魔なだけでした。
そもそも、仕事に人生をささげる気など、サラサラありません。
あくまで、仕事は人生を楽しむためのツールという位置づけです。
そう考えれば、あの時はサラリーマンになるのがベストの選択でした。
ラッキーなことに、就職時はバブルでしたしね。
今思っても、これはベストな選択だったと思います。
ただまぁ、紆余曲折あって、私も今では個人事業主です。
若い頃とも違って、それなりに世の中も見えるようになりました。
度胸もついたし交渉力もついたし、それに仕事をするのもあと10年ちょっとです。
となれば、自由な個人事業主も悪くありませんね。
これもまた、悪くない選択だったと思っています。
隣の芝生は青く見えるモノです。
大企業から弱小企業の社員、そして個人事業主。
これらの立場すべてを経験した身からすると、この一言に尽きるような気がします。
サラリーマンから個人事業主をみれば、仕事も休みも自由なのが羨ましい。
個人事業主からサラリーマンをみれば、鼻くそほじってても給料もらえる安定が妬ましい。
正に、隣の芝生は青く見えるですね。
そして、その両方を体験している私からすると、どっちもどっちという話です。
経験値が少なかったときは、鼻くそほじっていても給料もらえる立場はありがたかったです。
逆に、人間社会の上級生なった今では、自由な個人事業主の方が快適ですね。
このようなモノはその時々で、自身の都合のいいところに身を置けばよいだけの話なのです。
どんなときでも、隣の芝生は青く見えるものです。
ましてや、困窮しているときは、なおさらなのかもしれません
だからといって、妬んだりひがんだりはみっともないですね。
みんな、それぞれの持ち場で、それなりにがんばっています。
お互いリスペクトしあえたらいいですね。
特に、今回のような世界的な災難の時は…。