友だちのはなし

今回は、私の友だちの話を書いてみたいと思います。
とはいっても、友だちらしい友だちは、あまりいなかったりするのですけどね。
もちろん、それで困ることもありませんし、最近はそれもぜんぜんアリだと思います。

それでは、友だちが少ない人間の友だち論です。
友だちがいなくて悩んでいる人の参考になれば幸いです。

高校までは友だちなしでした。

年賀状の季節になりました。
今年もあて名書きソフトを立ち上げて、印刷の準備です。

例年は、35通ぐらいの年賀状を作成していました。
今年は、グッと絞って25通です。
54歳男性にしては、とても少ない方だと思います。

年賀状に関しては、ここ10年で知り合った人とはやり取りしていません。
いまは、SNSなどで年始の挨拶ができますからね。
年賀状でやり取りするのは、それ以前に知り合った人たちがメインです。

ただ、そうだとしても、25通というのは少ないですね。
同じスタンスの配偶者は、それでも50通ぐらいは出していますから。
親兄弟や親戚を除く純粋な知人、友だちとしての年賀状は10通もなかったりします。

あて名書きソフトを眺めつつ、あらためて友だちが少ないなぁと思いますね。
まず、中学~高校にかけての友人は1人です。
実際、この頃は友だちらしい友だちはほとんどいませんでした。

大学でサークル活動を始めてからは、仲間がだいぶ増えました。
それでも、その中でいまでも年賀状をやり取りしているのは3人だけです。

卒業してから10年ぐらいは、十数人の仲間と年に数回は飲み会などをしていたのですけどね。
さすがに30年も経つと、そのような機会も激減してしまいます。
もちろん、会う気になればすぐにでも会えるという安心感はありますけど。
でも、気づけば10年以上も会っていないという、なんとも微妙な関係になっていますね。

昔の会社のお付き合いをシュリンクしました。

そして、就職してからは、会社関係のおつきあいが一気に増えました。
それは、職場の先輩や後輩、あるいは同期入社の仲間達ですね。
これまでの私の年賀状の大半は、この前の会社の仲間達へのモノだったりします。

今回は、この会社関連の年賀状をシュリンクすることにしました。
あの会社を離れてはや10年、彼らとこの先お会いすることは、もうないような気がします。
これまでは惰性でやり取りしていましたが、これを機に終止符ですね。

そして最後は、ネットで知り合ったBike仲間への年賀状が3通です。
こちらは、いまでもバリバリにお付き合いがありますので、年賀状も引き続きですね。
結果、今回の年賀状は友人関係が7通、イイ感じにまとまったと思います。

友だちらしい友だちができたのは30歳を過ぎてから

ということで、我ながら友だちが少ないと思いますが、でも困ったことはありません。
たとえば高校生時代、私には友だちと呼べる人がほとんどいませんでした。
でも、だからといって寂しかったり孤独を感じることはありませんでしたね。
価値観の合わない連中と無理につるむよりも、一人でいる方がずっと気楽でした。

ただ、このままでいいのかなぁと感じることはありました。
学生のときに、友だちとのつきあい方が分からないと、ある友人に相談したことがあります。
そのときは、別に深く考える話じゃないんじゃない?と返され、そんなモノかと思いました。
今思うに、こんな質問に誠実に答えてくれたあの友人は、なかなかいいヤツですね。

それで結局、友だちに関してはその友人の言う通りで。
要は、友だちというのは作るモノではなく、必要に応じてできるモノなのですね。
なのでその人数も、そのときどきによって増えたり減ったりするのでしょう。
友だちについては、最近とみに、そう思うようになりました。

そんな私に友だちらしい友だちができたのは、30歳を過ぎてからです。
ネットの掲示板を通じて知り合った、とても愉快なBike仲間たち。
この歳にしてようやく、価値観が共有できる人たちと出会えたという感じでした。
これは、遠方の見ず知らずの人を価値観ひとつで繋げてくれる、ネットならではの業ですね。

この人たちとは、いまでもSNSなどを通じて交流があります。
月に数回、近況をアップロードしてコメントをやり取りするだけですが、心地よいですね。
つかず離れずといったところで、これが私にとってのちょうどよい距離感のようです。

10代の頃にあれこれ悩んだ友だち問題、でも、最終的には自分なりのスタイルができました。
結局、友だちのことなど、あれこれ悩むだけ杞憂なのだと思います。

繰り返しますが、友だちとは作るモノではなくできるモノ。
なので、友だちと呼べる人がひとりもいないとしても、それは大きな問題ではありません。
単に、いまはそのような時期というだけのことなのですからね。
必要なときに現れて不要になれば去っていく、友だちとはそのようなモノだと思います。

男女の友情はあるのか?

話はちょっと変わって、男女の友情の話です。
私は長いこと、男女の友情はあると思っていました。

実際、私には女性の友人がいました。
大学のサークルで知り合った彼女とは、当初から妙にウマが合う感じでした。
特におしゃべりがとても楽しく、最長で5時間ぐらい長電話をしたこともあります。

もちろん、だからといって恋愛感情は、お互い微塵もありません。
学生の頃は、お互いに好きな人や付き合っている人がいたりもしました。
そして、下手な男友達よりもいろいろなことが相談できる、とても大切な友人でした。

しかし、いまとなっては【友人でした】と過去形です。
なぜなら、その友人は、いまの私の配偶者だからです。

ということで、いまの私に男女の友情を尋ねられても、わからないが答えです。
ただひとつ言えることは、友情も愛情も本質は同じなのかなということですね。
結婚するまでは、友だちは私にとってあまり重要なファクターではなかったのですが。
このような経験をすると、やはりなかなか侮れないなと思ってしまいます。

彼女とは10年ちかく友だちをしていたので、結婚後も関係は気楽で良好ですね。
そして、彼女がいてくれるから、友だちも必要最小限で済んでいるような気もします。

ということで、結婚は恋愛視点だけではなく友だち視点からも考えるべきでしょう。
いや、逆に友だち視点の方が、いろいろな意味でうまくいくような気がしますね
答えはいつも灯台下暗し的に転がっているモノだなと、あらためてそう思うばかりです。