整髪料は水

ヘアワックスにジェル、ムースにリキッドと、世の中は整髪料に溢れています。
でも、私の整髪料は、ここ35年ぐらい水です。
正直、水が最高最強の整髪料と思うのですが、世の人はどうして整髪料を使うのでしょう。
今回は、そんな私のグルーミングに関する想いを書いてみたいと思います。

洗顔を大切にしています。

朝起きてまず最初にすること、それは洗顔です。
これだけは、若いころから変わらない、私の生活習慣ですね。
もちろん、休日でも、外出をしない日でも欠かしません。
学生時分、昼夜逆転のような生活をしていたときも、洗顔だけは外しませんでした。

何かの本に、洗顔など身なりに気を使う人は逆境に強いと書いてありました。
シベリヤ抑留を生き延びた人は、どんなに過酷な状況でも小ざっぱりとしていたそうです。
これには、一理あると思いますね。
洗顔は、丁寧な生活を送る上での第一歩だと思います。

それで、その手順については、若いころから試行錯誤を続けてきました。
この歳になって、やっと流儀が確立した感があります。
まずは、その辺りのことから書いてみたいと思います。

毎朝、10分ぐらいかけて顔を洗います。

朝、ベッドから抜け出して着替えたら、まずは洗面所に向かいます。
鏡で顔色をチェックして、おもむろにタオルで顔をザブザブです。

ちなみに、どんなに寒い冬の朝でも、お湯は使いません。
お湯を使うと油分が取れすぎて、肌がガサガサになってしまうからです。

冷水で顔を刺激することで、頭のほうも覚醒してきます。
そうしたら、今度は洗顔フォームでじっくり洗顔していきます。

50歳も過ぎて、今ではそんなに脂ぎってはいなかったりします。
でも、やっぱり小鼻まわりは気になりますね。
適量の洗顔フォームを手に取り、気になる部分を中心に、さらっと洗い流します。

洗顔が終わったら、今度は洗面器に水を張ります。
それで、目を洗います。

これは、コンタクトを使っていたころからの習慣です。
水道水での洗眼はよくないという話もありますが、30年やってきて何の問題もありません。
逆に、目の汚れが取れて爽快です。

そして、洗眼が終わったら、おもむろに洗面器に張った水に頭髪を浸します。
浸している時間は2~3秒でしょうか。
そして、髪からしずくが落ちない程度に、タオルで軽く拭きます。

これで、お風呂上がりの後の、タオルドライ程度の状態になります。
髪を濡らしたらシェービングをして、その後にドライヤーで髪を乾かして完成です。
もちろん、寝ぐせなどは完璧に解消ですね。

これで、工数は10分前後です。
朝の忙しい時間のグルーミングにしては、そこそこ効率的だと思っています。

試行錯誤を繰り返しました。

もちろん、この形になるまでは、いろいろと試行錯誤がありました。
かつては、人並みに整髪料をつかっていた時期もあります。

最初に手にした整髪料は、ヘアリキッドでした。
1980年代、少しマセた中学生は、男性化粧品を揃えて悦に入ったモノです。

当時、化粧品メーカーからは、ブランド化された男性化粧品が各種リリースされていました。
たとえばブラバスとか、あるいはタクティクスとか。
友人が愛用していたタクティクスの香りは、今でも忘れられません。

そのような中で、私は微香性のアウスレーゼを使っていました。
あの、自己主張の少ない穏やかな香りがタイプでした。

ヘアトニックにリキッド、オーデコロンにアフターシェーブローション。
一応、ラインアップを一通り揃えて、洗面台に並べていました。

このうち、ヘアトニックとアフターシェーブローションは、普通に使っていました。
オーデコロンも、その日の気分で使う感じでした。
しかしヘアリキッド、これだけはほとんど使うことがありませんでした。

ご存じの通り、ヘアリキッドは整髪料です。
ちょっとべたついた液体で、髪形を整え固定させる効果がありました。

当然ですが、これをつけると髪がべたつきます。
今も昔も、手で髪を触るのが私のクセです。
なので、リキッドを使うと手がべたついてしまうのでした。

ということで、アウスレーゼのヘアリキッドは、間もなく洗面台のオブジェと化しました。
今でも、実家の洗面台に埃をかぶって鎮座していたりします。

そして、この頃から、私の整髪料は水になっていきます。
結局、寝ぐせを直すのにはこれが一番、リキッドで寝ぐせは直りません。

その後、大学生になったころから、今度はムースが台頭してきます。
それまでの整髪料と違って、ムースは仕上がりがナチュラルなのが特長でした。
また、寝ぐせ直し効果も絶大でしたね。

でも、結局ムースも整髪料なのでした。
リキッドほどではないにしても、やはり髪はべたつきます。
そんなことで、ムースも程なくオブジェと化しました。

ただ、このムースは父が愛用していましたね。
昭和一桁の彼は、若いときから柳谷のポマード一択だったんですけどね。

いずれにしても、リキッドもムースも肌に合わず、本日も水で整髪する私です。
現在、自宅には整髪料の類は一切ありません。

ちなみに、寝ぐせの原因は、髪の水素結合だったりします。
なので、理論からいっても、水が一番の整髪料なのですね。

しかし、今の世の中にも、これでもかというぐらいに整髪料が溢れています。
こればかりは、いまだによく分からない個人的な謎のひとつですね。

シェービングも大好きです。

洗顔のあとのシェービングも、毎朝欠かしません。
そして、こちらも紆余曲折がありました。

シェービングを始めたのは、高校生のときからです。
まだ、そんなに髭は生えていなかったのですが、こういうのが好きなのですね。

当時は、ブラウンの電気シェーバが、その刺激的なCMで話題でした。
でも、私はあえて電気シェーバーではなく、レーザーを使ってしました。

あのレーザーを使ったシェービングの、本格的っぽいところがよかったのですね。
また、小さいときから、床屋さんの顔剃りが大好きだったというのもありました。

レーザーは、Schickの最高峰モデルを使っていました。
当時は、二枚刃で首振りができるモノが最高峰でした。

また、シェービングフォームは、最初はSchickのモノを使っていました。
でも、もっと本格的にやりたくて、シェービングマグとブラシをゲットしました。
当時住んでいた田舎には、これらを売っているお店がありません。
なので、行きつけの床屋さんに頼んで、器具を扱う業者さんから取り寄せてもらいました。

マグとブラシで粉せっけんを泡立ててのシェービングは、至福のひと時でしたね。
もちろん、仕上げはアウスレーゼのアフターシェーブローションです。

このスタイルは、社会人になるまで続きます。
ローションは、大学生の頃からシーブリーズになりました。

しかし、就職して朝が忙しくなると、じっくりとシェービングができなくなります。
平日は電動シェーバーで、週末のみシェービングを楽しむ日々が続きました。
そして、在宅フリーランスになったのを機に、またレーザーでのシェービングが復活です。

ちなみに、今は粉せっけんではなく、シェービングジェルを使っています。
ジェルも花王のSuccessから始まって、いまはSchickのモノを愛用しています。

Schickのジェルは泡立つタイプなので、二枚刃の間が詰まらないのがナイスですね。
なお、レーザーは旅先でゲットしたアメニティのモノを使っています。

いまは、アメニティのレーザーでも首振り二枚刃ですからね。
剃り味は、かつてのSchick最高峰モデルと、まったく遜色ありません。
それに、耐久性もなかなかで、数か月は問題なく使うことができます。

というか、Schickなどのレーザーは、替え刃が高すぎます。
もちろん、あの替え刃が商売のネタなのでしょうから、仕方がないのですけれどね。

それと、いまはローションは使っていません。
シェービングジェルを使う限り、ローションは不要だと思います。
かつては、シェーブ前に蒸しタオルを使いましたが、それも今はやめています。

丁寧な一日は、朝の洗顔から

ということで、私のグルーミングと、それに対する想いでした。
たかが洗顔、されど洗顔です。
よい一日をスタートさせるためには、とても大切な儀式だと思います。

以前は、グルーミングのためのいろいろなグッズやツールを、洗面台に並べていました。
その辺に関しては、ここ近年でずいぶんとシンプルになりましたね。
また、お金も時間も、あまりかからなくなりました。
そして、朝のひととき、グルーミングの気持ちの良さを楽しんでいます。

そんな私は引き続き、整髪料は水ですね。
これについては、たぶんこの先も変わらないと思います。

いずれにしても、日々の寝ぐせにお困りの方は、ぜひ試してみてください。
水、最高です。