私のそば打ち
年に数回、そば打ちを楽しんでいます。
正直、そば打ちするような大人にはなりたくなかったのですが。
でも、打ちたてそばの美味しさには敵いませんでした。
今回は、そんな私のそば打ちのことを書いてみたいと思います。
年に数回、気が向いたときにそばを打ちます。
山形に住んでいるからというワケではないですが、そば打ちをたしなみます。
もちろん、こちらには美味しいそば屋さんもたくさんあります。
でも、手打ちの打ちたてそばの美味しさは、段違いなのです。
ただ、そば打ちするような大人にはなりたくありませんでした。
理由は、前に勤めていた会社の上司です。
彼の、事あるごとのそば打ち自慢が、とてもウザくてうんざりなのでした。
そんな折、山形の友人から、そば打ちを覚えたから食べにおいでと誘われました。
それで食べてみると、これが激うまなのですね。
味に香りに、お店で食べるのの数倍増しという感じでした。
それで、何回かごちそうになっているなっているウチに打ってみないかということになり。
そば打ちする人にはなりたくないと思いつつも、やはりおいしいモノには敵いませんね。
友人の手際のよい手ほどきで、間もなく私もそばが打てるようになったのでした。
それから、年に数回、気が向いたときに、そば打ちを楽しんでします。
大晦日は、家族のために年越しそばを打つのが恒例になっています。
道具にはこだわりません。
そばを打つにあたって、私が一番こだわっているのはここですね。
そば打ち道具にはこだわらないことにこだわっています。
もちろん、これはくだんの元上司へのアンチテーゼです。
まず、こね鉢はステンレス製です。
ホームセンターで、4,000円ぐらいで購入できます。
このこね鉢、数万円もする木製うるし塗のモノを使う人もいます。
木製は重いのでうまくこねられるいうことですが、ぶっちゃけそんなことはありません。
逆に、ステンの方がガシガシ水洗いできるので、便利で清潔です。
実際、プロのそば屋さんもステンのこね鉢を使う人が多いです。
また、高額道具の代表格といえばそば包丁、これなどは高級品になると十数万円です。
でも、私はホムセンで見つけた1,000円の麺包丁を愛用しています。
年に数回しか打たない素人なら、これで十二分です。
そもそも、打つ量が500g以内なら、麺包丁などいりません。
普段、野菜を切る時に使う菜切り包丁で十分です。
実際、私も500g時代のときは、菜切り包丁を使っていました。
ただ、1kgを打つとなると、菜切り包丁では刃渡りがちょっと足りないのですよね。
かといって、数万円もするそば包丁を買うのもなんだかです。
そんなときに出会ったこの麺包丁、材質もステンで錆びることなく最高ですね。
また、のし板もホムセンで売っている1,000円ぐらいの床材で大丈夫です。
こま板も、あれば便利ですが、なければないで何とでもなりますね。
めん棒もホムセンで、丸材の流用もアリ、500gなら1本で事足ります。
意外と必須なのが計量カップですが、もちろん100均のモノで十分ですね。
ということで私のそば道具、トータルで1万円かかってないと思います。
もちろん、道具にこだわってこだわり抜くのもアリですけどね。
でも、道具の価格とそばの味は、あまり比例はしないと思ってます。
要になるのはそば粉です。
道具が揃ったら、さっそく打ちはじめましょう。
打つといっても、そば粉をこねて延ばして切るだけです。
最大のポイントは、そば粉ですね。
これで、そばの美味さの99%が決まるといっても過言ではありません。
そば粉は、一にも二にも新鮮さです。
可能な限り挽きたてのそば粉をゲットし、すぐに打つのが肝要です。
経験上、そば粉は1週間も寝かせたらアウトですね。
遅くとも、三日以内に使い切らなくてはいけません。
ちなみに私は、ご近所の鈴木製粉所さんから、そば粉をゲットしています。
ここのそば粉は、いつも挽きたてで間違いないです。
鈴木製粉所さんには、いろいろなそば粉がラインアップされています。
その中から、私はいつも一番ベーシックなそば粉を使います。
たまに、でわかおりというブランドそば粉で打つときもあります。
でわかおりはとても打ちやすく、味や香りのバランスも良いそば粉です。
それに対してベーシックは、いかにも手打ちそばっぽい濃厚な味と香りが特長です。
ただ、いずれにしても大切なのは鮮度ですね。
美味しいそばを打ちたければ、まずはよい粉屋さんを見つけることが大切です。
そば打ちのポイントは水回しです。
必要に応じて、そば粉と一緒につなぎの小麦粉や打ち粉もゲットします。
私の打つそばは、小麦粉入りの二八そばです。
ちなみに、この二八とは、そば粉800gに対して小麦粉200gの意味になります。
なので、そば粉1kgのときは小麦粉250g、そば粉500gだと小麦粉は125gになりますね。
そば粉と小麦粉をこね鉢に入れて、よくかき混ぜたら水を入れてこねていきます。
水の量は、一応そば粉の半分です。
たとえば、そば粉が1kgのときは、水の量は500gになります。
ただ、これはあくまで目安ですね。
実際は、そば粉の種類やコンディションで、微調整が必要です。
たとえば、梅雨の時期と乾燥しやすい冬とでは、±100ccぐらい違っています。
それで、この水の量が大切なのですね。
これが少なすぎると、そばを伸ばしたときにビリビリ破れて難儀します。
かといって、多すぎると今度はベタベタとのし板に張り付いて、やはり難儀します。
ということで、水は計量カップでキッチリ計って投入します。
投入も、250cc→125cc→62.5ccと、1/2^nに則って行います。
そして最後に、指の感覚を頼りに微調整するのですね。
具体的には、水回しするときに指に感じる抵抗力です。
「うん、ここだ!」という閾値があるので、そこで水投入をやめるという感じです。
それで、こればっかりは理屈ではなく体で覚えるしかありません。
私も、くだんの友人から、この感覚だよと直接手ほどきを受けました。
そして、その感覚を忘れないうちに10回そばを打ちました。
家族から、そばはもういいといわれるまで、そばを打ちました。
ということで、ちょっと難しそうな水回しですが。
でも、こんな感じで練習すれば、誰でも身につけられると思います。
ただ、本やネットの動画だけだと、習得するのはちょっと難しいかもですね。
こねて延ばして切りましょう。
水回しさえ決まれば、あとは消化試合のようなモノです。
こねて延ばして切れば、美味しいおそばのでき上がりですね。
具体的なやり方は、本やネット動画にいくらでも載っています。
生地は、上手な人はキチっと長方形に延ばしますが、楕円形でも問題ありません。
楕円部分から切り出した麺が、ちょっと短めぐらいのことですからね。
でき上がった麵は、スーパーのお寿司が入っていたトレイに並べます。
ふたをすれば、麺が乾燥しなくてナイスです。
ここまでくれば、あとは頃合いをみて麺を茹でるだけですね。
茹で加減は、1~1.5分、麺が浮き上がってきたらできあがりです。
流水でぬめりを取って氷水でしめて、お皿に盛り付けましょう。
あとは、お好みの麺つゆでご賞味ください。
覚えるときはマンツーマンで。
いま、私は一回で1kgほど打ちます。
それで、買ったそば粉を余さずに使い切ります。
なお、プロは一回あたり2kgですね。
でも、最初は500gから始めましょう。
そば打ちは、一回あたりに打つ量が多くなるほど難易度があがります。
私も最初の頃は、500gを2セットという感じでした。
ちなみに、1kgほど打つと、12~13食分ぐらいできちゃいます。
一食100円ぐらいですから、本当にリーズナブルですね。
これであのスペックのそばを食せると思うと、やはり手打ちはやめられません。
余ったそばは、タッパーに一食づつラップで仕切って冷凍保存します。
これで、ひと月ぐらいは問題なく保存できます。
そして、食べるときは、凍ったまま、いつもの通りに茹でるだけですね。
また、友人や隣人にお配りしても喜ばれます。
その時は、スーパーの食品トレイを使うと便利ですね。
クール宅急便を使えば、かなり遠方の人にも楽しんでもらうことができます。
ということで、覚えると、とてもリターンの大きいそば打ちです。
いまは、習得してよかったなぁと、心の底からそう思います。
ただ、ポイントはやはり、水回しのあの感覚をどうやって習得するかでしょうね。
一番はそば打ちする人から教えてもらう、あとはそば打ち教室などもいいでしょう。
美味しいそばが好きな人には、挑戦して損はないと思います。