アイ・アムまきもとを観てきました。

アイ・アムまきもとという映画を観てきました。
予告で観る限りではコメディ系なのかと思いましたが、これが想定外のじんわり系です。
そして、庄内ロケが醸し出す雰囲気が素敵でした。
それでは、そんなアイ・アムまきもとのレビューを書いてみたいと思います。

庄内ロケの映画は好物です。

アイ・アムまきもとという映画を観てきました。
主演は、阿部サダヲさんです。
予告で観る限りでは、おくりびとをすこしコメディタッチにした感じの映画ですね。

この映画を観るにあたっては、特段おくりびと系の映画が観たかったというワケではありません。
また、阿部サダヲさんのファンというワケでもありません。
観に行った一番の理由は、ロケ地が山形県庄内地方だったからです。

庄内地方がロケ地の映画は、なにげに好物だったりします。
たとえば、それこそ本家本元のおくりびととか。
あるいは、やっぱり真打のたそがれ清兵衛になりますね。

庄内地方は、同じ日本海側でも新潟の村上以南よりかはごちゃごちゃしてなくて。
かといって、秋田以北ほど荒涼とした感じでもなく、ちょうどいい田舎だったりします。
土地柄もカラッとしていて、そして時の流れがとてもまったりと感じられるところですね。
そんなこんなで、学生時分よりお気に入りのエリアだったりするのです。

そしてこの庄内地方、これが映画のスクリーンを通すとまた微妙に印象が違ってきますね。
優しく温かい雰囲気の中にどこかもの悲しさがあって、観ていると胸の奥がキュッとするのです。
この感じがたまらなくて、庄内ロケの映画は大好きだったりするのでした。

期待通りの庄内ロケ映画でした。

そして本作も、このあたりはまったくもっての期待通りで大満足です。
まずは、序盤にでてくる鳥海山と庄内平野の風景にため息ひとつ。
これは、庄内ロケ映画のお約束シーンではありますが、やはり好きですね。
ちょっとあか抜けなくも美しい東北の原風景といった感じが、とてもよいと思います。

また、映画全編に映し出される晩秋のような弱々しい陽の光がたまりません。
生命力あふれる初夏の田植えの頃の話ではありますが、この演出に寂寥感がにじみ出ます。
もうこれだけで、観に来てよかったという感じですね。
おくりびと系の映画にこの雰囲気は、もうベストマッチ以外のなにものでもないと思います。

まきもとが住む団地の雰囲気もよかったですね。
思わず、ネットでロケ地を検索してしまいました。
また、みはる食堂のロケ地は新潟とのことですが、雰囲気はもろ庄内の海岸線で。
あとは、海岸線を行く羽越本線を空撮したシーンが、もうしびれるのひとことでした。

映画は、想定外にしみじみ系でした。

肝心の映画の内容は、おくりびとにたそがれ清兵衛のエッセンスをまぶしたような感じでした。
このたそがれ清兵衛のエッセンスが物語に意外性を与えていて、個人的には満足度2割増しです。
コメディ系と思いきや、かなりのじんわり系で終盤は涙ですね。
そして、庄内ののどかな風景と相まって、ほのぼのしみじみという余韻が心地よかったです。

役者さんについては、阿部サダヲさんも好演でしたが、満島ひかりさんがよかったですね。
実にリアルな切なさが、スクリーンからにじみ出ていました。
あとは宮沢りえさんが、本当に渋い女優さんになったなぁって思いましたね。

そして、阿部さん演じるまきもとと満島さん演じる塔子が会話を交わす酒田駅のシーン。
ここが、もうなんとも秀逸ですね。
新幹線が通らない沿線は、昭和の雰囲気を残した駅舎が多くて大好きです。
特にあの酒田駅のホームには、胸がギューッとしました。

小春日和のころ、あのホームのベンチでぼーっとできたら、とても幸せだと思います。
近いうちに、ぜひ訪れたいと思っています。

写真2枚目:2年前に松山にツーリングしたときの鳥海山
写真3枚目:2年前に家族で酒田にいったときの最上川河口