石垣紀行-01
3月に社員旅行で石垣島に行ってきた。
東北に長らく住んでいると石垣島は沖縄本島からちょい向こうの離島という感じなのだが、実際は本島から410kmほど離れている。本州からだと約1000kmだから、実は相当に遠いところなのである。那覇から飛行機を乗り換えで夕方にようやく到着。3月末の石垣は、風が強くて思いの外肌寒い。
宿泊先はホテルメッツ。まぁ、典型的な南国のリゾートホテルである。
雰囲気的にはグアムのホテルに近い。スタッフは若くて多国籍で業務に対してはちょっとゆるめ。フロントは朝の時間帯は日本語が通じないとかで、ある意味グアムよりエキゾチックである。(笑)勿論、こういう雰囲気は実に南国的で嫌いではない。
ホテルにいる間は飲み放題、食べ放題の、正に酒池肉林のようなところなのだが、でも1日もいると飽きる。(笑)という事で、せっかく石垣くんだりまできたのだからと街にでかける事とした。
ホテルから街まではバスで30分。小さい島とはいえ山形の置賜地方ぐらいの広さはある。のんびり揺られて石垣港のターミナルに到着。港なのだが、建物の前の駐車場の作りなどは地方のJR駅そのものだ。正に、石垣の玄関という感じである。
バスから降りてさっそく街をぷらぷら。
石垣の街は、食べ物屋さん、雑貨屋さん、マッサージ屋さん、お土産屋さんが交互に現れる、これまた典型的な南国リゾートのそれ。山形と違い、老人ホームが少なくて小中学校が多いのは沖縄本島と同じか。ただ、沖縄本島とも違うのは学習塾がない事。全国どこに行っても盛況な、あの那覇でも盛況だった学習塾がここではひとつも見当たらない。スローな生活にあこがれて石垣に移住する人は多いと聞くが、本当にスローなところなのだろうと街プラしながら痛感するのであった。
のんびりしにきたのだからと730交差点近くのマッサージ屋さんに入る。マッサージができるのは2時間後との由、なかなか盛況である。予約を入れてそれまでの間、近くの博物館で時間を潰すことにした。
八重山博物館は、建物自体が博物館のようなところである。(笑)入り口を入って左側の受付には誰もいない。見学したいのですけれどと声をかけると、若い女性職員が少し驚いたような様子で入館券を販売してくれた。平日に見学に訪れる人はあまりいないのかな?こんなところに勤める事ができたら幸せだろうなぁと、ちょっと羨ましくなる。(大笑)
博物館の中はちょっぴりかび臭く、古い蔵の中のようである。
展示物は古来からの生活用品や主産業である漁業の道具が主であり、これまた典型的な博物館のそれであるが、目を引いたのは八重山の歴史が書かれた一枚の年譜である。本州から1000kmも離れた、台湾からの方が近いこの八重山が日本の領土となった歴史を、私はこの年譜で初めて知る事となった。
つづく