キリンの橋本

とあるSNSで、キリンという漫画の話で盛り上がりました。
キリンについては、以前にもこのブログで紹介しています。
今回は、橋本という登場人物について、思うトコロを書いてみたいと思います。

PONT OF NORETURN にでてくるポルシェ乗りです。

とあるSNSで、キリンという漫画の話で盛り上がりました。
キリンについては、以前にもこのブログで紹介しています。
今回は、橋本という登場人物について、思うトコロを書いてみたいと思います。

ご存じの方はご存じの通り、橋本はPOINT OF NORETURN編に出てくるポルシェ乗りです。
この章の登場人物では、一番好きなキャラクターですね。

まずは、この面構えがすてきです。
橋本はキリンの2つ下ということで36歳ながら、ものすごく貫禄がありますね。
とはいえ、連載当時の1980年代後半であれば、これぐらいが平均的36歳なのかもしれません。

「俺はな 我がもの顔で走るバイクを見ると 我慢ならないんだ」

橋本は、オートバイに対して敵愾心がむき出しですね。
現実に、ここまでアンチBikeの人はみたことがありませんが、とにかくこのようなキャラクターなのです。

「バイクが四輪(クルマ)より速いだとォ!?その思い上がりを身をもって知るがいい!」

数ある橋本のセリフの中でも、名言中の名言だと思いますね。
学生のときに、橋本と風貌がそっくりの先輩がいました。
彼がこのセリフを言うと、あまりにも橋本にそっくりで、大笑いしたのを思い出します。

劇中で、一番ブチ切れているキャラクターかもしれません。

橋本の名言は、これだけではありません。
バトルが進むにつれ、彼のセリフは過激さを増していきます。

「痛い思いをしたくなかったら 端に寄って小さくなってな!!」
「ははっ ゴミは道の隅に溜まるもんだ…」

もはや、ラピュタのムスカ大佐レベルのエモさですね。
このような強烈なセリフと相まって、バトル話のボルテージは高まっていきます。

「死んでもいいような走り方をしていたくせに 死ぬのは怖いらしいな」

かっこういいですね。
橋本のセリフでは、これが一番好きだったりします。
一度でいいので、誰かにこのようなセリフを浴びせてみたいモノですね。

それにしても、高速でクルマの窓開けて、ライダーの腕ぐら掴む人っているのでしょうか?

たぶん、この章、いや、キリン全章を通じて、一番ブチ切れてる人だと思います。
この橋本と比べたら、チョースケなどは、まっとうな常識人ですね。

今回、橋本を抽出することで、あらたな発見がありました。
なるほど、この強烈なキャラクターが、他の登場人物を引き立てているのですね。
そう考えると、彼は第二の主人公なのかもしれません。

あらためて、キリンはおもしろい漫画だと思います。

橋本のラストシーンです。
POINT OF NORETURNは、キリンのナルシストさが際立ちますが、橋本もいい勝負ですね。
ただ、キリンのように容姿端麗なエロ親父ではない分、好感が持てます。


いずれにしても、さすがはキリンの相手になるだけのキャラクターだと思います。
この橋本と比べたら、チョースケなど、まだまだ端役ですね。

キリンは、大学一年の正月休みの頃に連載が始まりました。
最初の一年間は、ぶっちゃけツマラナかったです。
そして、連載開始二年目で橋本が登場するあたりから、俄然おもしろくなるのですね。

キリンが連載されていたころは、まだBikeに対するさげずみが残存してました。
橋本のセリフには、そういった当時の雰囲気がにじみ出ていると思います。
そして、それをベースに、キリンは泣かないになるのでしょうね。
個人的には、そのように理解しています。

しかし、あらためて読むと、橋本は最高ですね。
もう、純粋におもしろいです。
本作についてはBike乗りのバイブルなど、いろいろな視点や感想がありますけど。
あまり考えすぎないで、一コミックとして楽しむのがいちばんだと思います。