NASを新しくしました。その1

12年ぶりにNASを新しくしました。
これが、思った以上にボリューム満点で、なかなか楽しい体験でした。
それでは、過去のNAS事情から機種選定、そして導入までの経緯を書いてみたいと思います。

NASは便利です。

12年ぶりにNAS(Network Attached Storage)を新しくしました。
ちなみに、NASというのはネットワーク接続できる外付けHDDのことです。
でも、個人的にはNASよりも、ファイルサーバーという呼び方のほうに馴染みがありますね。

ファイルサーバーを知ったのは、社会人4年目ぐらいのときでした。
UNIXに詳しい有志が、職場にNFSサーバーを立ち上げたのですね。
時代はまだWindows3.1、各PCにNFSクライアントをインストールして運用していました。

使ってみると、そのあまりに便利なことに衝撃を受けました。
フロッピーディスクを使わずに、どのパソコンからも同じファイルにアクセスできる。
このファイルサーバーの登場で、職場の電子化は一気に進みました。

そして、この利便性を自宅でも再現したくなりました。
妻とそれぞれにパソコンを持っていたので、やはりファイル共有は便利です。
Windows95にはファイル共有サービスが搭載されていたので、敷居もだいぶ低くなりました。
そこで、余っていたパーツを使ってファイルサーバーを立ち上げたのでした。

最初のサーバーは、容量が8GBほどだったと思います。
保存するデータは年賀状のイラストとその宛名ぐらいでしたので、十分すぎる容量でした。
当時は、これで一生間にあうと思っていました。

データ量がどんどん増えていきました。

ところが、そんな状況を一変させたのが、自宅カメラのデジタル化でした。
画像データを保存し始めたところ、みるみるうちにリソースが減っていきます。
子どもが生まれてからは、サーバーがパンクするのは秒読みとなりました。

そこで、2代目のファイルサーバーを立ち上げました。
容量は250GB、Linux&Sambaの構成で、子どもの写真を保存するのでRAIDも組みました。
これで、しばらくは安泰と思いましたね。

しかし、立ち上げから4年ほどで、またもやリソースが足りなくなってきました。
一番の原因は、デジカメの高画質化です。
なにせ、写真1枚あたりのデータ量が1MBを超えるようになりましたからね。
子どもの成長にあわせて、撮影枚数も凄まじく増えていました。

また、リビングに置いていたファイルサーバーも、家族には不評でした。
不格好なパソコンが四六時中、唸りをあげている状態でしたからね。
自作機ゆえに、気づくとRAIDが外れていたりといった不安定さもありました。
とにかく、大切なデータがたくさん入っているので、なんとかしないとという感じでしたね。

2010年に、初代のNASを導入しました。

そのころ、世の中にはNASという製品が出回り始めていました。
ネットワーク接続できる外付けハードディスクという位置づけのNAS。
これは、別の見方をすればファイルサーバーのパッケージ版ですね。

このNASの存在を知ったのも、当時の職場です。
事業譲渡で事務所が移転するときに、これを使ってデータの引っ越しをしたのですね。
なるほど、世の中にはこんな便利なものがあるのかと、目から鱗の思いでした。

外付けハードディスクといっても、ちゃんとRAID機能を備えたものまであります。
これを使えば、わざわざパソコンでファイルサーバーを立ち上げる必要はありませんね。
そして、当時の職場近くのヤマダ電機でみつけたのがこちらの製品です。

IOデータのHDL2-G、容量は1TB、ドライブが2つ入ってRAID1が組めるモデルです。
実売価格は、たしか32,000円ぐらいだったと思いますね。

機能としては必要にして十分、そしてなによりもコンパクトな筐体に惚れこみました。
これなら、本棚の中に入れて運用ができそうです。
ファンレスなので、ほぼ無音なのもナイスでした。

ということで、その後しばらくこのNASを使い続けることになります。
20年分の写真データや各種ドキュメント、銀行やクレカのID、パスワード情報などなど。
我が家にとって必要なデータは、すべてこの中に入っています。
震災などで逃げるときは、これひとつ持っていけばなんとかなることでしょう。

ただ、さすがに12年も使い続けてくると、そろそろ限界という感じですね。
ここ数年で動画を扱うようになったので、空き容量も10%を切っています。
そして、決定的だったのがこちらの記事でした。

要は、数年後にはWindowsでこのNASにアクセスできなくなるということですね。
ということで、本腰を入れて次期NASを検討することにしました。

NASを新しくしました。その2につづく。