納得のいかないコンセントを改善する方法
新築の時から気になっていたコンセントレイアウトを変更しました。
電気工事士の資格が必要ですが、意外と簡単にできるのでご紹介です。
きっかけは、リビングの模様替えでした。
ちょっと模様替えということで、リビングにある衝立の位置を変えました。
この衝立、玄関からリビングの中を覗かれないように立てていたモノでした。
でも、猫を飼うようになってからは、リビングのドアはほとんど閉まっています。
ということで、この衝立は長らく単純に、邪魔なだけの障害物になっていました。
ただ、この衝立、家人のマスクをかけておいたりするのには、とても便利だったりします。
なので今回、立てる向きを90°変更したのでした。
さて、実際に向きを変えて見通しが良くなると、気になる点がひとつでてきました。
それは、リビング入り口に取り付けているダイソンの掃除機です。
衝立を取り外した分、どうしても視界に入ってしまいビジュアル的にいまひとつなのです。
ということで、このダイソンの移設を試みることにしました。
移設先の最有力候補は、リビング裏の廊下です。
ここなら、誰の目にも留まることもなく、掃除機置き場としては最適最高の立地ですね。
しかし悲しいかな、このリビング裏の廊下にはコンセントがありません。
ダイソンの掃除機は充電が必要ですから、これは致命的ですね。
自宅を建てたとき、ここにコンセントをつけなかったのは痛恨のミスでした。
抜け漏れなくつけたつもりだったのですが、なかなかうまくいかないですね。
除湿器や空気清浄機などを玄関や廊下で使いたいときは、いつも延長コードでした。
それに、掃除機が充電モノになるのも想定外でしたね。
実際、自宅のコンセント位置は、電源コードの掃除機を想定しています。
もちろん、延長コード使えば充電できますけど、それではあまりにイマイチですね。
ということで、長らくのコンセント問題を、この機会に改善することにしました。
コンセントは増設ができます。
まずは、ネットでいろいろ調べてみました。
そうしたところ、コンセントは芋づる式に増設ができるようです。
であれば、近くのコンセントから分岐できればなんとかなりそうですね。
確認してみると、増設したい場所の壁を挟んだ反対側に、いい感じでコンセントがあります。
バラしてみると送り線側が空いていますので、ここから増設できることがわかりました。
あとは、ベースになるコンセントボックスをどうするかで少し悩みました。
コンセントボックスは、内壁を取り付ける前に間柱にビス留めしておくモノです。
なので、基本的にコンセントは、後付けすることはできません。
でも、このような後付け需要のために、それ用のコンセントボックスが売られています。
この手のタイプは、ネジで内壁の石膏ボードを挟み込めるようになっています。
ただ、これだと石膏ボードだけでコンセントを支えることになります。
電源ケーブル抜き差しの衝撃が繰り返されることを考えると、ちょっと心もとないですね。
ということで今回は、間柱ビス留めのコンセントボックスで増設することにします。
となると、間柱の位置を確認しなくてはいけないのですが。
分岐させるコンセントの真裏なら、まちがいなく間柱に締結できそうですね。
作戦が決まれば、あとは粛々と実行するのみです。
作戦が決まったので、近所のホムセンで部材を調達です。
VVF線は、50cmほど切り売りしてもらいました。
家庭用交流100Vを流すVVF線、なかなかシンプルでストイックですね。
被覆を剥いた電線を眺めて、ちょっと惚れ惚れとしてしまいました。
さすが、信頼性第一で作り込まれているだけのことはあると思います。
下準備ができたら、いよいよ壁に穴をあけていきます。
まずは、反対側から千枚通しを突っ込んで、位置決めの穴をあけました。
位置が決まったら、90mm×50mmでけがいて、細ノコでガーーッと穴を開けていきます。
正直、自宅の壁にこれだけの大穴を開けるとなるとビビり入りますが、気合と根性ですね。
石膏ボードなので、穴自体はサクサクとあけることができました。
開いた穴から覗いてみると、反対側のコンセントがみえます。
そして、左側にはちょうどの位置に間柱です。
穴の位置はドンピシャだったようで、まずは一安心しました。
ちょっと心配だったコンセントボックスも、無事に壁の中に忍ばせることができました。
もちろん、間柱へのビス留めも問題なしです。
コンセントボックスが取り付いたら、あとはVVF線を接続して組み立てるだけです。
最後に、VVF線の反対側を分岐側のコンセントに接続して完成ですね。
もちろん、これらの作業は、ブレーカー落として行います。
ということで、コンセント増設が完了しました。
まるで、昔からそこにあったようにコンセントがついていて嬉しいですね。
そしてダイソン掃除機も無事に移設できて、めでたしめでたしです。
トイレのコンセントも改善しました。
ついでに、トイレのコンセントも二口のモノにしたかったので変更しました。
これまでは、3股ソケットでウォシュレットとヒーターをつないでいて、いまひとつでした。
このトイレの一口コンセントを、冷蔵庫のコンセントと交換します。
冷蔵庫のコンセントは一口でいいハズなのに、なぜか二口なのですね。
さっそくトイレのコンセントを外してみたら、コンセントボックス式ではありませんでした。
こちらは、上下の金具で内壁に固定されるタイプです。
上下の金具が壁の中に落ちないように注意しながらネジを緩めて、壁から抜きとります。
あとは、冷蔵庫のコンセントと交換するだけですね。
VVF線を抜いて差し直すだけですから、いたって簡単な作業でした。
今度は、すっきり接続できて大満足です。
電気工事士の資格が必要です。
ちなみに、この工事をするには電気工事士の資格が必要です。
無資格で工事をすると、たとえ自宅の軽微な工事でも違法になります。
現実には、誰が工事したかは分かりませんけどね。
どうしてもというときは、自己責任になると思います。
工事のポイントは、VVF線の取り扱いになるでしょう。
なんだかんだいって、10Aちかい電流が流れるところですからね。
漏電などすれば、家一軒まる焼けです。
個人的には、以下が注意点だと思います。
- 傷をつけずに、キチンと被膜をむく
- 電線を束ねたり、ステップルで固定したりしない
- 決められた屈曲率を守る
上記がクリアできていれば、工事自体は問題ないでしょう。
特に、重要なのは被膜をむくところですね。
ここは、電気工事士の試験でも技能試験があるところです。
ということで、被膜むきが苦手な人は、絶対に手を出さないようにしましょう。
コンセント工事は、普通に工務店に頼んでも、1万円ぐらいでやってもらえると思います。
いずれにしても、家のコンセントは建てた後からでも変更が可能です。
コンセントでお悩みの方の参考になれば幸いです。