電波時計あれこれ

仕事で使っている電波時計が、時間補正できなくなりました。
いまの仕事は、秒単位で時間を管理しなくてはいけないので致命的です。
結局は、あたらしい時計で解決しましたが、電波時計についていろいろと知見も増えました。
今回は、そのあたりのことをつらつらと書いてみたいと思います。

電波時計が補正しなくなりました。

ここ一年、仕事で使う電波時計で悩んでいました。
ここにきて、ようやく解決の糸口が見えてきたので、知見をまとめておきたいと思います。

いまの仕事は、秒単位で業務時間を管理しなくてはいけません。
たとえ1秒でもエントリー外で受電をすると、お金になりませんからね。
ということで、秒単位で正確な電波時計が必須です。

それで、これまで愛用していたのがこちらの時計でした。

THE CLOCK HOUSE の卓上時計です。
7~8年前に、電波時計でカレンダーと温湿度計がついて1,000円は格安と衝動買いしたのでした。
オレンジ色の筐体も個性的ですし、時刻も見やすくてたいへんお気に入りです。
サラリーマン時代から現在まで、仕事机で愛用してきました。

ところが、今年の一月に時計が1分ほど遅れていることに気づきました。
時計の画面をよくみると、電波のマークが出ていません。
標準電波が受信できず、補正ができていない状態でした。

最初は、時計が壊れたのだろうと思いました。
そこで、新しい時計を買おうと思ったのですが、これといった時計がみつかりません。
そうこうしているウチに、部屋を変えると電波を拾って補正できることがわかりました。

となると、仕事部屋には標準電波が届いていないということになります。
これでは、時計を新しくしても、あまり意味はないですね。

ちなみに、夏までは問題なく補正できていました。
であれば、夏から冬にかけての仕事部屋の環境変化が原因ということになりますね。
ということで、何が変わったのか記憶の糸をだどってみました。

原因は、パソコンではありませんでした。

それで、このときは業務用のパソコンが変わったのが原因と考えました。
夏まではディスクトップタイプを机の下に置いていたのですが、これがノートになったのです。
当然、ノートパソコンは机の上に置くので、電波時計のすぐ近くにパソコンがある形ですね。
パソコンは電磁波の塊ですから、その影響を受けているのだろうと思ったのでした。

いずれにしても、この状況下では電波時計は使えないということになりますね。
そこで、スマホに置時計のアプリを入れて運用することにしました。
NTPで補正しているスマホの時刻は、電波時計レベルで正確ですからね。

しかし、スマホ置時計も、これはこれで不便です。
あたり前ですが、メッセージを受信したりすると、時計の画面が消えたりしますからね。
そして、夏にまた業務用パソコンが変わり、机の上がスッキリしました。
そうしたところ、件の電波時計で再び標準電波が受信できるようになったのです。

ということで、本件は解決と安心していたのですが、冬に入ってまた補正しなくなりました。
ここまでの経緯から、仕事机のパソコンが原因ではないことは明確です。
あらためて調べると、どうやらこれは季節性のモノであるようですね。

補正用の標準電波である長波は、電離層で反射することで伝搬します。
この電離層の高さや密度が、季節によって変わるのですね。
それで、夏に受電できたのが冬にできなくなったり、その逆も然りということのようでした。

かつて、電離層の影響を受けない長波は長距離通信向けと習いましたが、実際は違うのですね。
たぶん、季節によって電離層との反射角が変わり、まわり込みなどに違いが出るのでしょう。
実際、電波の入りが悪いと思われる自宅1階のトイレでは、標準電波がバリバリ受信できます。
なんとも、電波というのはデリケートで、取り扱いが難しいモノなのですね。

取りあえず、新しい時計で様子をみたいと思います。

いずれにしても、原因がわかれば、あとは対策するだけです。
対策案として、思いつくものとしては以下の3案ですね。

  1. 電波の入りが悪い冬場は、電波の入る部屋に夜間、時計を移して補正する。
  2. もっと感度の良い時計に買い替える。
  3. 自宅に補正電波発信機(リピーター)を備え付ける。

一番原始的なのは案1で、これも風物詩と割り切るのも一興です。
しかし、ぶっちゃけ、毎日時計を移動するのはめんどうですね。

次に案2ですが、電波時計の感度はスペックとしてあまり公開されていません。
要は、どれが高感度の時計なのかわからなということで、買うだけ無駄になる可能性があります。

そして、一番確実な案3は、市販のリピーターが数万円もするので現実的ではありません。
自作という手もあるようですが、ちょっと敷居が高そうです。

そんなこんなでネットをみていたら、Amazonでいい感じの電波時計をみつけました。
リズム時計の卓上型で、カレンダーに温湿度計、そして六曜までついています。
それで、お値段1,000円はリーズナブルですね。

感度が悪くて仕事部屋でつかえないとしても、他に使いたい場所もあります。
ちょうど1,000円分のクーポンもあったので、今回は案2で対処することにしました。

ポチった翌日に時計は到着です。
さっそく仕事部屋でセットアップしてみると、やはり電波は受信できないようでした。

ところが翌週、軽く積雪したところ、リズム時計の方が受信するようになりました。
THE CLOCK HOUSE と比べて新しい分、リズムの方が感度が良いのかもしれません。
いずれにしても、本件はこれでひとまず解決です。
仕事部屋で受信ができない THE CLOCK HOUSE は、1階のトイレで使うことにしました。

それにしても、積雪ひとつで受電状況が変わる電波時計は、本当にデリケートですね。
やはり、最終的な解決手段はリピーターの設置でしょう。

あらためて自作方法を紹介したWebPageを精読しましたが、Raspberry Pi というマイコンが実におもしろそうです。くわしく調べるほどに、手を出したい気持ちが沸々とわいてきますね。こんな風に沸々しているときが一番楽しいのかもしれませんが、機会があったらぜひ、リピーターの自作に挑戦してみたいと思います。