テレビ購入記【Android TV 凄すぎ】

10年ぶりにテレビを購入しました。
もはや、今のテレビは受信機ではなく通信機なのですね。
改めて、時代の流れに驚愕です。

テレビが壊れました

2008年に買ったリビングの地デジ液晶テレビが壊れてしまいました。
昨年の夏ごろより画面の下に黒いシミができて、日々広がっていきます。
数週間でシミの広がりは止まりましたが、画面下のテロップが観づらいです。
使って使えなくはないのですが、なんだかなぁという感じですね。

基本的に、こうなってしまったら液晶テレビはお終いです。
SONY KDL-40V3000 11年間、よく頑張ってくれました。

さて、それではどうするか?

当初は、寝室にあるパナの37インチをリビングに移動しようかとも思いました。
でも、現行の40インチからサイズダウンするのも面白くありません。

そんな折、家族で久しぶりにヨドバシカメラに行ってみたいという話になりました。
家電製品にAV機器、パソコンにスマホにゲームに玩具、そしてカメラに時計。
我が家にとって、ヨドバシカメラは最高級のアミューズメントパークです。
そして、商品知識が豊富な店員さんが、ショッピングをより楽しいモノにしてくれます。
この店員さんのレベルの高さが、ヨドバシカメラの最大の魅力ですね。

それで、どうせヨドバシに行くなら、まずはこのテレビ問題を何とかしたい。
いよいよ、テレビ購入の神が降臨です。
ということで1月中旬の3連休、仙台のヨドバシカメラに家族3人で参上と相成ったのでした。

有機ELは、まだ時期尚早

ヨドバシカメラに到着して早速、1階のテレビ売り場に向かいます。
そこにはたくさんのテレビが展示されていて、目移りするばかりでした。
ちなみに、売り場につくまで事前リサーチはまったくしていません。
完全に丸腰の状態で、敵陣に突入です。

そんな丸腰の我々の目を最初に奪ったのは、有機ELモデルの鮮やかな画像でした。
もはや、液晶モデルなどあり得ないぐらいの美しさです。

しかし、有機ELモデルは55インチ以上なのですね。
そして、ぶっちゃけ割高です。
中国製のTCLや韓国LGのモデルはリーズナブルですが、ネットで見ると信頼性などが微妙。
そもそも、我々のターゲットは40~50インチのモデルです。

この辺りで、ようやく配偶者とスマホでリサーチ開始です。
結論から言うと、有機ELモデルはまだ時期尚早のようですね。

売り場でも、有機ELモデルはデモ用画像ならば凄く鮮やかなのですが。
YouTubeの動画に切り替えれは、その画質は液晶と大差ありません。
あいみょんのマリーゴールドPVを眺めながら有機EL熱を冷まし、テレビ選びを再開です。

SONYの液晶49インチに決定

改めて、43~49インチであちこち比べてみると、SONYのモデルが良いようです。
配偶者のスマホリサーチでも、SONYがお勧めとのことでした。
ウチはレコーダーもSONYですから、それとの連携を考えてもSONY一択が最善です。

SONYの場合、49インチモデルは2機種、X8500Gが15万円で、X9500Gが18万円です。
売り場のPOPで確認する限り、この2機種に機能の違いはないようです。
そして、画質の違いも感じられません。

一体、この3万円の違いな何なのか?
X8500Gは型落ちモデルなのかと、これまたスマホでリサーチです。

結果、意外なことにどちらも2019年の最新モデルでした。
X8500Gは、 X9500Gから高画質機能をひとつ外した廉価モデルのようです。
この高画質機能、55インチ以上の大画面ならば、確かにその違いは歴然でした。
しかし、49インチの中型モデルでは、その違いはまったく分かりません。

配偶者や息子とも話をして、このX8500Gを大本命にすることとしました。
ネットで見ると最安値は106,000円、ここで店員さんに声をかけて価格交渉です。

店員さん、頑張ってくれて現行TVを下取りの条件で、11万円を出してくれました。
これにヨドバシゴールドポイント10%を加味すれば、実質10万円切りですね。
即行で手打ちして、申込書にサインしました。
今回も、良い買い物ができて大満足です。

店員さん、レジ打ちの際に、これはナイスなAndroidTVだと熱く語ってくれました。
その時は、ふーん、そんなモノかと思っただけでしたが。
1週間後、その真意を深く知ることになるのでした。

驚いたのは、画面サイズや画質ではない!

1週間後、待望のX8500Gが届きました。

左が以前の40インチで、右が今度の49インチです。
まずは、本体のサイズがほとんど変わらないのには驚きですね。
ここ10年で、テレビの淵は本当に薄くなりました。
もちろん、パネル自体も薄く軽くなっていますね。

画像の美しさは、まぁ想定の範囲内です。

サイズも、ほぼ50インチの割には、思いの外普通ですね。
テレビ自体が小さいためか、圧迫感を感じるの程の迫力はありません。

ということで、ぱっと見は今までのテレビがちょっと大きくなったかなぐらいなのですが。
実はこのテレビ、これまでのモノとは中身が激変で、今回はこれにいたく感動したのでした。

これは、テレビも観られるスマートフォン!

このテレビ、電源を入れて最初に出てくるのがAndroidのロゴなのですね。
そして初期起動時には、Googleアカウントによるサインインを求められます。

これって、まんまスマホじゃん!

画面のサイズや4Kの画質よりも、私はこの点にいたく驚愕しました。
そして立ち上げると、Googleplayのアイコンがあります。
なんとこのテレビ、入れたいアプリを好きなように入れて使えるのですね。
ここにきて初めて、ヨドバシ店員さんの解説の真意が理解できました。

AndroidTVとは、もはや受信機ではなくて通信機なのですね。
早い話、テレビも観られる大画面のスマホです。
あくまでメインの機能はアプリによるデータ処理、テレビ受信はもはやオマケなのですね。
番組の録画やその管理も、Androidのアプリが行うという感じです。
NASに保存した写真の表示も、任意にインストールしたファイラーで行います。
要は、動画の視聴に特化した大画面のパソコンなのですね。

自動車ならば、エンジンがOHCがツインカムになりターボがつき、そしてハイブリットと進化してきたのが、突然飛行機になったようなモノです。
つまり、機械としてまったくの別物になってしまったということなのですね。

物心ついた時のテレビは、赤いプラスチックの筐体にスイッチが3つ。
ラジオにブラウン管がついたような機械でした。
その後も、平面ブラウン管に地デジ液晶と進化はしても、あくまでテレビは受信機でした。
それが、ちょっと知らない間にこんな風になってしまって、ホント愕然とするばかりです。

それにしても、YouTubeの動画がきれいに映るのには感動です。
ぶっちゃけ、手持ちのDVDよりきれいですね。
大好きなPerfumeのPVなど、いつまでも観続けることができてしまいます。

やはり、スマホの画面とは迫力が違いますね。
それにテレビだと、家族全員で動画が楽しめるのが嬉しいです。
これが、スマホに対するテレビの絶対的なアドバンテージですね。

パソコンの画面も、いともたやすくミラーリングできます。
しかも、ワイヤレスです。

このテレビ、RGB端子がないのでHDMIのケーブルが必要かと思ってました。
ところが、今はchromecastなる超便利な機能があるのですね。

これ、パソコンだけではなくスマホの画面も簡単にミラーリングできるのでナイスです。
例えばネットショッピングのとき、商品の画像や情報を家族と共有できるので超便利です。

RGB端子の他に以前のモデルから断捨離された機能として、D端子が消えてします。
背面のインターフェースは、以前の40インチモデルよりスッキリですね。
それと、2画面表示機能もなくなっています。
これ、10年前は標準機能のような感じでしたけど、ぶっちゃけ使わないですよね。
てか、もしかするとAndroidのアプリで実現できるのかな?
この辺りは、これから研究です。

電波を使った放送はいつまで続くのだろう

それにしても、動画の視聴は最高ですね。
私も配偶者も、地デジ番組よりもYouTubeを眺めている時間が増えました。
息子もAbemaTVで、大好きなアニメをずっと眺めています。
このテレビを使い始めて一週間、我が家の視聴スタイルは随分変化しました。
そして、この先テレビ放送の在り方は激変するだろうと感じました。

動画のコンテンツが十分に揃い画質も良かったら、これまでのテレビ放送は不要でしょう。
放送に対する動画配信の最大のアドバンテージは、時間的な拘束がない事です。
放送の場合、番組が始まるまでにテレビの前にスタンバイしなくてはいけません。
録画をすれば時間的な拘束からは解放されますが、ぶっちゃけ面倒です。
そう考えると、好きなときに視聴が開始できる動画配信のメリットは大きいですね。

もちろん、地上デジタル放送はレガシーインフラです。
ラジオと同様、完全になくなってしまうことはないとは思います。
しかし、衛星放送やケーブルテレビなどは、今後伸びる要素はないでしょうね。
動画の利便性を考えると、契約してアンテナ立ててまで視聴するメリットが見出せません。
動画系情報の流通は、急速にネットにシフトするモノと思われます。

今後、情報流通の担い手としての放送局は、ほとんど不要になると思います。
そして、番組などのコンテンツ制作が唯一の存在意義になってくるのでしょう。
それとて有意義なコンテンツを輩出できなければ、その存在自体が危うくなると思います。

10年後の放送業界、想像以上に激変していることでしょう。
その大きな転換を感じさせるAndroidテレビ、本当に凄いと思います。

それにしてもこのテレビ、本当にヤバいですね。
動画サイトを始めたが最後、もう止められなくなってしまいます。
言い方が悪いですが、人間をダメにするテレビですね。(笑)
放送側だけではなく視聴側も、新しい付き合い方を模索する必要があるようです。