共通テストのカンニング事件について思うこと

先月の共通テストで、カンニング事件がありました。
正直、すごいことをする人がいるものだなと思います。
そして、まだまだ学歴に囚われている人は多いのですね。
その辺りのことについて、思うところを書いてみたいと思います。

世の中には、すごいことをする人がいるものです。

先月の共通テストで、試験問題が流出する事件が起こりました。
流出とはいわれていますが、早い話がカンニングです。
あれだけの試験でカンニングとは、最初はその大胆さに驚きました。

手口も、なかなか周到です。
まずは、事前に家庭教師サイトで東大生をリザーブしておくところが計画的ですね。
試験会場から問題を送信、回答を受信するのも、単純な操作ではないハズです。

送受信については、ワンタップで操作できる専用のアプリを使ったのでしょうか?
また、撮影時のシャッター音をどのように消したのかも気になるところです。
いずれにしても、すこしの気の迷いというレベルの話ではないですね。
かなり前から、確信的に準備を進めていたモノと思われます。

しかも、実行者が地方出身の現役女子大学生というところに、また驚かされました。
俗にいう仮面浪人生ですが、正直なんだかなぁと思いますね。
あらためて、学歴偏重もここまできたのかという感じです。

学歴にこだわって人生狂わせたら本末転倒です。

もちろん、私が若いころにも学歴にこだわる雰囲気はありました。
高3のときなど、これで人生が決まると受験準備に勤しむ輩はたくさんいたモノです。
かくいう私も、人生にとって大切な岐路だなという思いはありました。

でも、だからといってカンニングというオプションはなかったですね。
また、仮面浪人も、あまりいなかったと思います。
個人的には、ちょっと考えてみたこともある仮面浪人でしたが。
実際に学生生活が始まってみると、そんな考えは雲散霧消でしたね。

しかし、最近は昔以上に学歴にこだわる若者が多いような気がします。
今回共通テストを受けた息子の話によれば、あまりの難問に泣き出す受験生もいたとかで。
これにも、ちょっとビックリしてしまいました。

私が受験生だった1980年代も、そこそこの受験戦争だったハズですが。
でも、さすがに試験会場で泣き出す人はいませんでしたね。
ましてや、昨今は少子化で、大学進学のハードルは下がっているとも思われるのですが。
どうも現状は逆のようで、受験環境はこれまで以上にシビアになっているようです。

これについては、日本経済の低成長という時代背景も影響しているのかもしれません。
息子が通う学習塾の様子をみても、学歴を煽る雰囲気は想像以上です。
そして、TwitterなどのSNSが、それに拍車をかけているような感じもしますね。

でも、以前もここに書きましたけど、学歴とは仕事ができなかったときの保険です。
よって、いくら高学歴でも、それで人生の成功が約束されるワケではありません。
これは、ガン保険に入っていてもガンにならないワケではないのと同じことですね。
こんなことで人生狂わせても、本末転倒なだけだと思います。

あるがままを素直に受け入れるのが幸せな生き方。

今回は、東大の試験会場で傷害事件も起こりました。
東大の理3を目指していて成績が伸びなかった高校生が犯人とのことですが。
これも、とても微妙な事件ですね。

そもそも、東大の理3を目指せる頭脳をもっていて、どうしてこんなことをするのでしょう。
医者になりたいのであれば、別に東大以外の医学部でもなんら問題はないハズです。
正直、医学部で習うことなど、どの大学でも大差ありませんからね。
であれば、もっとイージーな道を選べばよいだけの話だと思います。

また、先ほどのカンニングをした女子大生もですね。
あれだけの"仕事”ができるのですから、もはや学歴など不要でしょう。
大学などいますぐやめて、さっさと起業でもした方が彼女のためだと思います。
そして、その方がよっぽど豊かで成功した人生を送れるような気がしますね。

しかし、せっかく成功できる要素をもっているのに、学歴ごときで人生が狂ったお二人。
推測するに、両親が高学歴ゆえのこだわりだったのかもしれませんが。
しかし、なんとも虚しいばかりですね。

再三ですが、人生にとっての学歴とは、単なる保険に過ぎません。
あとは、百害あって一利なしの自己満足といったところでしょうか?
54年生きてきて、学歴などにはほとんど何の意味もないと、ハッキリ言いきれます。

そもそも、大学入試というのは、これでなかなか公平なモノですからね。
試験には、その人ひとりひとりの能力やがんばりが、結果として正確に反映されます。
そして、それを素直に受け入れるほうが、最終的には幸せになれると思いますね。

もちろん、医者や先生になりたいひとは、1~2浪ぐらいもアリかもしれませんが。
そうでなければ、現役で入れるところで楽しんだ方が絶対にプラスだと思います。
なぜなら、入試の結果とは、その人にとっての最適な進路なのですから。
そう考えれば、もうすこし肩の力を抜いて試験に臨めるのではないのでしょうか?

現に、私も志望とは程遠い進学でしたが、いまはとても充実しています。
マジメに学歴ですべてが決まるほど、人生は単純ではありません。
この記事が、共通テストの結果で悩んでいる人の参考になれば幸いです。