将来のこと

自分の将来について、みなさんはどんな風に考えているでしょう?
目標と計画をもって切り開いていくのが正攻法、そう考える人も多いかもしれません。
でも、54年生きてきて、そこに意味はあるのかなと思う自分がいたります。
今回は、その辺りのことについて、つらつらと書いてみたいと思います。

無計画で適当に生きてきました。

受験のシーズンになりました。
私の息子も、今年は受験生です。
彼をみていると、あの受験期のそわそわした雰囲気を思い出しますね。

もちろん、そわそわするのは、自分の将来が定まっていないからです。
でも、大学に進学したあとも、私には人生の目標や計画はありませんでした。
取りあえず、機械が好きなので工学部に入ったモノの、将来はまったく白紙です。
漠然と将来は技術者や研究職になれたらという想いはありましたが、それだけでした。

そして、まったく将来のことなど考えないまま、気づけば大学4年生です。
いよいよ就活のシーズン、そんな私の最終的な進路はバイト先の先輩との雑談で決めました。
その先輩は地元就職、実家から通って好きなクルマを買うのだと言っていました。

この話を聞いたとき、「それだ!」と思いましたね。
ということで、就職のときは地元一点で活動しました。
担当教官からは、自動車、電機、建築、何をやりたいと聞かれましたけど関係ありません。
我ながら、本当に適当すぎる就活だったと思います。

そして、まったく興味関心のない事務機メーカーに就職して。
でも、会社に入ってからも、やりたいことなど何もわからず。
配属先も、畑違いの総務や経理もぶっちゃけアリかなぐらいの感じでした。

本当にやりたいことがわかったのは、就職して2~3年経ってからです。
しかも、自分の適性がわかったのは50歳すぎてから、笑ってしまいますね。
でもまぁ、それでも人生破綻せず、いままで無事に生きてきています。

自分のことなどわからないのが普通です。

しかし、世の中には若いときから目標を立て、計画的な人生を送る人もいます。
中高生時代に○○になると決めて、ただひたすらその道を行く人。
私の知り合いにも何人かいますけど、本当にすごいなぁと思いますね。
何はともあれ、中高生時代に自分は○○になれると信じられるところに驚きます。

当時の私に、自分は○○になれるといった確たる自信などまったくありませんでした。
そもそも、自分の能力がまったくわからないので判断のしようがないという感じです。
実社会で働いた経験がないのですから、これは当たり前のことですよね。
中高生時代は私を含め、ほとんどの人がそのような感じだったと思います。

でも、大人になって自分のことがわかってくると、昔のことは忘れてしまうのでしょう。
そして、若いときに目標を立てて計画的に人生を進めるべきだと思ってしまうのですね。
すこし前までは、私もそんな風に思っていました。

しかし、あらためて息子と話をしてみて感じますが。
自分や社会のことを何もわからない中高生に人生の目標と言っても、それはムリな話です。
そしてふり返ってみれば、自分もそうだったなぁと思うばかりですね。

また、ガチガチに目標を立ててがんばる生き方にはリスクもあると思います。
そのような生き方で万が一レールから外れると、リカバリーが大変ですからね。
そう考えると、無理に目標を持たせるのもどうなのかなぁという感じもします。
このあたり、若いころはあまり思いつめたりせず柔軟にしておくべきかなと思いますね。

ということで、息子にはゆるく進路のアドバイスをしています。
高校生であれば、まだ漠然と自分の将来をイメージしていれば十分ですね。
そして、最低限のやるべきことをこなしながら、いまやりたいことをするべきでしょう。

いずれにしても、若いうちから、あまり将来のことなど考えなくても大丈夫です。
そもそも、3年以上先の未来など、誰にも絶対にわからないモノですしね。
自分の将来についてちょっと悩みがある人の、すこしの参考になれば幸いです。