Windowsのライセンス認証

マイクロソフトのセットアップオペレーターをしています。
今回は、Windowsのライセンス認証について書いてみたいと思います。

大きく3種類あります。

Windowsのライセンス形態は、大きく3つあります。

  • OEM版
  • パッケージ版 / DSP版
  • 無償アップグレード版

次に、それぞれの特徴を書いていきます。

OEM版

メーカー製のパソコンなどにプリインストールされているWindowsです。
世の中のほとんどのWindowsは、このタイプになると思います。

プリインストールされているパソコンでのみ使用できるライセンスです。
他のパソコンで使うことはできません。

プロダクトキーは、Windows7まではパソコンの本体に貼ってありました。
Windows8からは、マザーボード組み込みになっています。
マザーボード組み込みタイプは、以下のコマンドでプロダクトキーを確認することができます。

wmic path SoftwareLicensingService get OA3xOriginalProductKey

パッケージ版 / DSP版

Windows単体で販売されているライセンスです。
自作パソコンや仮想空間で動かすときは、このタイプになると思います。
DSP版は、CPUやグラフィックボードなどのパソコンパーツに付属されているライセンスです。

パッケージ版とDSP版は、他のパソコンに移して使うことができます。
ただし、DSP版は付属していたパソコンパーツを使用することが条件です。

プロダクトキーは、カードで提供されます。
ネットで購入したときは、購入時のメール本文に記載してあります。
このプロダクトキーは再発行ができませんので、大切に保管してください。

無償アップグレード版

Windows7や8,8.1から、無償アップグレード期間中にアップグレードしたWindows10や11のライセンスです。(Windows10から11にアップグレードしたものも含まれます。)

このタイプには、プロダクトキーは存在しません。
アップグレード前のライセンスとハードウェア情報を組み合わせたライセンスで、Microsoftのサーバーに保存されます。

再セットアップの際は、サーバーに保存された情報をネット経由で確認してライセンス認証します。このプロダクトキーを使わない認証方法を、デジタルエンタイトルメント(Digital entitlement)といいます。

通常は意識しなくてもライセンス認証されます。

Windowsのライセンス認証は、Microsoft Office ほど厳密ではありません。
通常は、初期化しても何の問題もなくライセンス認証できます。

もちろん、Windowsは無償では使えません。
ライセンス認証がないと、一部の設定やアップデートができなかったりします。
当然、マイクロソフトのサポートを受けることもできません。

Windowsの価格は、以下の通りです。

Windows10 Home / Windows11 Home19,360円
Windows10 Professional / Windows11 Professional28,380円

ネットには、上記よりも格安のライセンスが販売されています。
格安のライセンスは、OEM版などの正規版ではないものがほとんどです。
そのようなライセンスはあとあとトラブルになりますので、正規版の購入がおすすめです。

マザーボードを交換したときは要注意です。

通常は起動するだけで認証されるWindowsのライセンスですが、場合によってはスムーズにいかないことがあります。その多くはマザーボードを交換したときです。

たとえば、Windows10/11のOEM版は、プロダクトキーがマザーボードに組み込まれています。
また、無償アップグレード版は、ハードウェア情報で認証を取っています。
よって、マザーボードを交換すると、認証が取れなくなるときがあるのです。

そのときは、マイクロソフトに連絡しましょう。
条件が揃えば、プロダクトキーを発行してくれます。
このとき、マザーボードの領収書や修理証明書があると、対応がスムーズです。