Microsoft Office Premium について
Microsoft Office のセットアップオペレータをしています。
そんな、プロの私がご案内する、Microsoft office Premium のイロハです。
Microsoft Office Premium は、ちょっと不思議な立ち位置の製品です。
その正体は、2013でも2016でも2019でもなく、Premiumです。
そんな Microsoft Office Premium も、今年でメインストリームサポートが終了しました。
この記事が、再セットアップなどの一助になれば幸いです。
メインストリームサポートは終了しています。
Microsoft Office Premium は、2014年10月に発売されたモデルです。
エディションは以下の通りです。
エディション | 入っているアプリ |
Personal | Word Excel Outlook |
Home & Business | Word Excel Outlook PowerPoint |
Professional | Word Excel Outlook PowerPoint Access Publisher |
対応OSは、Windows7、8/8.1、10です。
Windows機のプレインストールモデルなので、Mac版はありません。
また、アプリ単体版もありません。
Microsoft Office Premium は、メインストリームのサポートが終了している製品です。
- ライフサイクル開始日:2014年10月17日
- メインストリームサポート終了日:2020年10月6日
メインストリームが終了しているので、電話での無償サポートは受けられません。
使い方についてはもちろん、インストールのサポートも有償になります。
電話でサポートを受ける場合は、以下のいずれかの有償契約が必要です。
Assure テクニカル サポート:10,405円/年※- プレミアム テクニカル サポート:3,000円/回
- 365サービス(更新している場合)
要は、年間契約なら10,405円、一回だけなら3,000円ということですね。
契約は、マイクロソフトアカウントにクレジットカードを登録して電話で行います。
また、365サービスを更新している場合も、サポートを受けることができます。
※2021年10月28日をもって、Assureテクニカルサポートは販売終了になりました。
なお、Microsoft Office Premiumには、延長サポートの概念がありません。
なぜなら、この製品は常に最新のバージョンで使用することができるからです。
2020年12月時点なら、Microsoft Office 2019 で使用することができます。
ただし、最新のバージョンにするためには、再インストールが必要です。
まとめますと、以下の通りです。
- Microsoft Office Premium は、常に最新のバージョンで使用できる。
- Microsoft Office Premium は、電話サポートはすべて有償になる。
プレインストールモデルです。
Microsoft Office Premium は、プレインストールモデルです。
PCにバンドルされるOfficeで、単体では市販されていません。
それでは、以下に仕様をまとめます。
形態 | プレインストール |
購入 | PCバンドル |
プロダクトキーのカード | 二つ折り、もしくは四つ折り |
マイクロソフトアカウント | 紐づけされる |
ライセンス | バンドルされていたPCのみ |
PC移し替え | できない |
再セットアップ | ここから |
プロダクトキー紛失 | アカウントでセットアップ |
アカウント失念 | 買い直し ※条件により調査可能 |
次に、仕様について詳しく解説していきます。
プロダクトキーのカード
あらためて、Microsoft Office Premium のプロダクトキーカードは、以下の通りです。
- 二つ折りタイプ
- 四つ折りタイプ
二つ折りは前期型、四つ折りは後期型です。
これ以外の形は、存在しません。
このプロダクトキーカードは、初回セットアップのときのみ使用できます。
再セットアップで使うと、「既に使われているプロダクトキー」エラーになります。
ということで、初回セットアップが終わったら、プロダクトキーカードは基本的に不要です。
ただ、これが無いとサポートや譲渡ができないので、大切に保管しておきましょう。
マイクロソフトアカウントへの紐づけ
Microsoft Office Premium は、すべて紐づけタイプです。
再インストールは、マイアカウントページからダウンロードになります。
ライセンスとPC移し替え
Microsoft Office Premium は、バンドルされていたPCでのみ使えます。
他のPCにインストールすることはできません。
その旨、プロダクトキーのカードにも書いてあります。
厳密には、インストールはできるのですが、起動すると上限エラーになります。
要は、使用台数オーバーのエラーですね。
たまに、納得できないという問い合わせもありますが、できないものはできません。
再セットアップ
基本的に、紐づけタイプOfficeと同じ手順になります。
まず最初に、マイアカウントページにアクセスします。
すると、「サインイン」、もしくは「サービスとサブスクリプション」の画面がでてきます。
「サインイン」のときは、Officeを登録したアカウントでサインインしてください。
そうすると、サービスとサブスクリプションの画面に入れます。
あとは、そこからインストールするだけです。
もし、インストールしたいOfficeが表示されないときは、アカウントが違っています。
そのときは、正しいアカウントでサインインし直しになります
詳しくは、こちらの「1.紐づけタイプの場合」を参照してください。
また、メーカーパソコンの初期化などで、すでにOffice Premium がインストールされているときは、マイアカウントページのプロダクトキーでライセンス認証ができます。
PCを初期化した後、最初にOfficeを起動したときに表示されるプロダクトキーの入力画面に、マイアカウントページに表示されるキーを入力してください。
この方法ですと、ダウンロード不要で瞬時にOfficeが使えるようになります。
プロダクトキー紛失
Microsoft Office Premium は、プロダクトキーがなくても再インストールできます。
プロダクトキーをなくしても致命的なことにはなりませんので、安心してください。
アカウント失念
Microsoft Office Premium にとって、アカウント失念は致命的です。
基本は、買い直しと思ってください。
ただ、条件によってアカウント調査できる場合があります。
プロダクトキーを準備して、マイクロソフトに問い合わせしてみてください。
365サービスについて
Microsoft Office Premium には、365サービスがついています。
これも、他のOfficeにはない特長になっています。
365サービスについては、こちらで詳しく解説しています。
一番のポイントは、365サービスを更新しなくてもOfficeは使えるということです。
365サービスの更新が必要かどうかは、こちらを読んで判断してください。
Microsoft Office Premium の譲渡
Premium は、バンドルされていたPCと一緒に、他人に譲渡することができます。
譲渡された人は、プロダクトキーのカードを準備してマイクロソフトに電話しましょう。
そこで、譲渡手続きをすることができます。
手続きが完了すると、新たなプロダクトキーとセットアップ用のDVDが提供されます。
あとは、それで再インストールができるようになります。
手続きは、譲渡された人(PCを受け取った人)が行います。
譲渡する人(PCを譲る人)は手続きできませんので、注意してください。
また、DVDの提供を受けるにあたっては、2~3ヶ月の納期と数千円の費用がかかります。
もし、そこまで待てない、あるいは費用をかけたくない場合は、前の持ち主からオフラインインストーラーと組み込み用のプロダクトキーを譲ってもらってください。
それでも、再セットアップすることができます。
オフラインインストーラーについては、こちらに詳しく解説してあります。
ダウンロード方法など、参考にしてください。
Microsoft Office Premium とのつきあい方
以上が、Microsoft Office Premium の概要になります。
Premiumは、メインストリームサポートが終了している製品です。
でも、これが分かればサポートがなくても再セットアップはできると思います。
365サービスのページにも書いていますが、Premium は本当にPremiumなOfficeです。
ひと言でいえば、サブスクリプションと永続版の良いトコ取りなのですね。
なので、このOfficeをお持ちの場合は、大切に使われることをお勧めします。
少なくとも、バンドルされていたPCが壊れるまでは使うべきでしょう。
PCが故障しても部品交換で直るレベルなら、修理を検討する価値は大いにあると思います。
ただ、プレインストールモデルなので、他のPCで使うことはできません。
これが、Microsoft Office Premium の唯一の欠点ですね。
そして、Microsoft Office Premium は登録したアカウントとパスワードが重要です。
いくらPremiumなOfficeでも、これらが不明になったら万事休すです。
アカウントとパスワードは、絶対に忘れないように注意してください。