インド映画のRRRを観てきました。

話題のインド映画、RRRを観てきました。
インド映画定番の荒唐無稽なストーリーに、これまたインド映画お約束のダンスシーン。
トップガン・マーベリック以上に、何も考えず楽しめる作品だと思っていました。

ところが、実際に観てみると、これがとても考えさせられる作品でビックリです。
それでは、今回はそのあたりのことを書いてみたいと思います。

荒唐無稽なヒーローものの映画です。

話題のインド映画、RRRを観てきました。
本作は、王様のブランチでも何度か取り上げられていましたね。
そして、その荒唐無稽なところが話題になっていました。

もちろん、インド映画お約束のキレッキレのダンスシーンも満載のようです。
これは何も考えず楽しめる映画だと、そのつもりで映画館に足を運んだのでした。

それで、映画の方はたしかに荒唐無稽です。
主人公の二人は超絶スーパーマンで、完全に重力の存在が無視されていましたね。
ダンスシーンも物凄く、あれが早送りではないというのが信じられなかったです。

ただ、何も考えず楽しめる映画ではありませんでした。
逆に、いろいろと考えさせられる部分が多くてビックリです。
結論からいうと、かつてのイギリスにおけるインド統治の話ですね。
私の認識自体がとんだ思い違いだったようで、正直愕然とさせられたのでした。

イギリス人が、ものすごく極悪非道に描かれた映画です。

この映画で驚かされたのは、登場するイギリス人が極悪非道なところです。
ここまでイギリス人を悪く描いた映画は、初めて観たような気がします。
映画を観終わったあと、思わずネットで東インド会社を調べてしまいました。

イギリスのインド支配は、17世紀から始まりました。
そして、それは1947年のインド独立まで続きます。
期間としては300年を超え、これは世界史上でも類を見ない長さといえますね。

そしてその間、インドはイギリスナイズされていたイメージでした。
インド人のエリート層はイギリス留学すると聞いていましたし、公用語は英語です。
インド人がここまでイギリスをリスペクトしているということであれば、その統治はうまくいっていたのだろうと、勝手に妄想していたのでしたね。

ところが、この映画を観て、それが私の独りよがりな妄想ということがハッキリわかりました。
あらためてネットで調べて確信しましたが、やはりイギリス人は極悪非道な連中だったのですね。
映画であそこまでひどい描かれ方をされるのには、それ相応の理由があるということなのでした。

しかも、そのあたりのことが、この国にはあまりよく伝わっていないのもショックでしたね。
連続するハイテンションなシーンを眺めながら、いろいろと考えてしまったのでした。

映画自体は任侠モノです。

ちなみに、映画自体は任侠モノです。
兄弟と呼び合うラーマとビームの関係は、東映ヤクザ映画に通じるモノがありますね。
このあたりは欧米の作品にみられない、アジア特有のスタイルなのかもしれないです。