RGV250ガンマのキャリパーを分解しました。

実家で25年以上寝かせていたオートバイのレストアを始めました。
スズキのRGV250ガンマ、1988年のモデルです。
今回は、取り外したフロントブレーキキャリパーを分解しました。
また、壊してしまった左ミラーの修復についても、あわせてご紹介します。

この前記事は、こちら

なんとか壊すことなく、キャリパーを分解しました。

実家で25年以上寝かせていたオートバイのレストアを始めました。
スズキのRGV250ガンマ、1988年のモデルです。

前回の作業で、本体からカウルとフロントブレーキキャリパーを取り外しました。
そのときに、左ミラーのスタッドをねじ切ってしまうという痛恨のミスを犯しました。
今回は、その続きの顛末です。

壊したミラーが気がかりですが、まずはキャリパーを分解します。
毎朝、愛犬の散歩前にCRCを吹き付けること一週間、いよいよ固着したネジの取り外しですね。

固着したネジを外すにはCRCと、あとは対象物をガッチリ固定することが肝要です。
今回は万力を買っておいて、本当に良かったと思いましたね。

最初にトライするのは、最難関のパッドカバーを締結しているM4ネジです。
この挑戦的なプラスネジを、慎重にかつ、気合を入れて取り外しました。
これについては、肩でドライバーを押し当てつつ慎重に回すの一言に尽きますね。

四個あるネジのウチ、一個はマイナスネジ化されていました。
たぶん、33年前にバラしたときにネジ頭なめて、自分でマイナス化したのでしょう。
ここは、今後のことを考えて六角穴付ボルトに換装予定です。

さて、カバーは外せたモノの、今度はパッドを固定しているピンが固着しています。
すこし心が折れそうになりますが、ペンチでこじって、なんとか取り外すことができました。
このガビガビのパッドピンも、しっかり再生しなくてはいけないですね。

中空構造で潰れやすいエア抜き用のボルトもガビガビです。
こちらも、慎重にかつ気合を入れて、壊さず取り外せました。

ここまでくれば、峠は越したも同然です。
最後に、左右各4本づつのM10ボルトをゆるめてキャリパーを割ってみます。
万力にキャリパーを固定して、あとはレンチにパイプをかませてテコの原理ですね。

バキッというネジがゆるむ音とともに、なんとかキャリパーを割ることができました。

次はキャリパーピストン抜きですが、この固着具合ですと重作業になりそうな予感です。
これについては後日、時間があるときにトライしたいと思います。

キャリパーが一段落したところで、ミラーを直します。

キャリパーが一段落したところで、あらためて壊したミラーを直します。
ネジを逆に回した覚えはないので、これもネジが固着してのことなのでしょうね。

ナットに残ったスタッドは、ドリルでこじったらすぐに取れました。
しかし、ミラー側はドリルで掘れば掘るほど破壊が進む有様です。

いざとなったら、ヤフオクで同じミラーを見つけるしかないでしょう。
そう開き直りダメもとで掘り進めたところ、六角ボルトの篏合部分が出てきました。

ここに六角ボルトをハメ込めば、復活するかもしれません。
もちろん、これならボルトの位置合わせもバッチリでしょう。
すこし光明がみえてきたところで、ネジをばら売りしている近所の工具店に向かいます。
現物合わせしながら選定すると、M6×15のネジがドンピシャでした。

ちょうどいいネジが見つかったトコロで、まずは仮接着です。
今回は金属とプラスチックの接着なので、プラリペアではなくエポキシをチョイスしました。
個人的にエポキシなら、コニシのクイック30一択です。

この二液性接着剤は、部材を選ばず接着力が強力ですね。
また、じん性があるので振動に強く、真夏の高温下でも劣化することがありません。
900SSのテールライトやCB750Fのサイドカバー、カブのメーターカバー修復で実績もあります。
今回の部位はすこし応力がかかりそうですが、なんとか耐えてくれることでしょう。

気がかりだったネジ位置もバッチリでした。

やはり、六角ボルトの篏合部分をサルベージできたのが大きかったですね。
今回は、破壊にめげず掘り進めたことが吉となりよかったです。

なんとか、ミラーの修復に成功しました。

ここまでくればば、あとは固めるだけですね。
これまた現物合わせで入手した塩ビパイプで、ボスを再生します。

まずは、ゼットソーでボスと同じ高さに塩ビパイプを切り出します。

気分は、クラウンを作る歯医者さんですね。
ボスに切り出した塩ビパイプをハメ込んだら、そこにクイック30を流し込みます。
この接着剤はA剤とB剤を100回以上かき混ぜるのが、上手に接着するコツですね。

この状態で一晩寝かせれば、接着は完了です。
ここも、気温5℃以下では固まらないので、暖かいトコロに放置するのがコツですね。
今回は極寒のガレージを避けて、リビングで固着させました。

この接着剤は、固まるとすこし容積が減ります。

容積が減った部分は、プラリペアで補填します。
今回は最初にパウダーを振って、そこにリキッドをかけました。

プラリペアは、5分で硬化してくれるのがうれしいですね。

最後に自己満足ですが、塩ビ色のの部分を黒く塗って仕上げます。

ほぼ完ぺきに、スタッドが再生しました。

ついでに、ミラーカバー根元の破れも直しておきます。
ここは、若かりし頃の立ちゴケで壊しました。

接着場所が奥まっていて固定方法もないので、即効性のプラリペアをつかいます。
こちらも、いい感じに修復することができました。

ちなみにこのミラー、ヤフオクでの相場は2万円前後です。
それを、100円で直せたのはうれしいですね。

しょっぱなからミラーを壊したガンマのレストアも、これでようやくスタートラインです。
次回からは、本格的なブレーキの修理ですね。
2月中にブレーキに目途をつけて3月はエンジン周り、そして桜咲く4月に復活が目標です。
もちろん、予定通りに進むとは思いませんが、ひきつづき楽しみながら直していきたですね。

この記事のつづきは、こちら