かし丸くんでチェーンカット
生まれてはじめて、オートバイのチェーンカットをしてみました。
チェーンのカットや締結といった作業は、アマチュアには敷居の高い分野です。
後学のために、まずはチェーンカットの挑戦記を書いてみたいと思います。
チェーンを外さないとスイングアームが交換できません。
GWのメンテナンスで壊してしまった900SSのスイングアーム。
取り急ぎ、代替スイングアームの準備はできました。
ただ、交換するにはもうひとつ、越えねばならないハードルがあります。
それは、チェーンのカットと再締結。
900SSのスイングアームを外すためには、チェーンをカットしなくてはならないのです。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/05/IMG_20210505_123041-1024x768.jpg)
最初は、チェーンのことは頭にありませんでした。
ところが、ブログにアップした写真を眺めていて、カットが必要なことに気づいたのです。
知恵の輪的に回避方法を考えましたが、こればかりはどうにもなりません。
しかし、30年近くのBikeいじりの中で、チェーンは未開の分野です。
そもそも、チェーンというのは、アマチュアが交換するようなモノではないですからね。
車検のときに「交換しておいたよ」と、Bike屋さんから言われるような類のモノです。
ただ、今回に限っては、ここを避けて通るワケにはいきません。
スイングアームの交換を自力でやる以上、チェーンも自力で解決するしかないのですね。
それで、取りあえずネットで調べると、専用工具が必要のようです。
しかも、その専用工具は、なかなかいいお値段です。
一生に一度あるかないかのチェーンカット。
そのためだけに専用工具を揃えるかどうか、かなり激しく悩みました。
ちなみにネットで調べると、汎用の万力とネジでやっちゃう強者もいるみたいです。
ただ、さすがにトライしてみるだけの勇気はないですね。
サンダーでカットする手もありますが、手が滑ったときのことを考えると恐怖です。
また、Bike屋さんに道具を借りるというのも道義的に微妙ですね。
ということで、一週間ぐらい悩んだ結果、工具を買うことにしました。
趣味として楽しめるのなら、それもまたアリかなという結論です。
一回目は失敗しました。
工具は、D.I.Dのかし丸くんをチョイスしました。
9,800円もする工具ですが、ネットでリサーチする限り一番マトモな工具のようですね。
また、チェーンは締結が難しそうなので、良い工具で少しでもハードルを下げたいです。
チェーンメーカーのD.I.D製なら、間違いはないでしょう。
Amazonで注文して、翌々日には手元に届きました。
さっそく、チェーンカットにチャレンジしてみます。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/06/IMG_20210612_174854-1024x768.jpg)
まずは、あとからカシメるときの参考値にするため、現時点でのカシメ量を測定します。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/06/IMG_20210612_174630-1024x768.jpg)
測定が終わったら、いよいよピン外しですね。
説明書通りに本体をセットして、ラチェットでピンを押し出すネジを回していきます。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/07/IMG_20210612_175233.jpg)
ところが、途中からネジが回らなくなりました。
ウワサ通りに、チェーンのピンというのは硬く圧入されているようです。
ということで、パイプでレバッジをかけて回してみました。
そうしてところ、バキッといういやな音と共に工具が壊れてしまいました。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/06/IMG_20210612_181052-1024x768.jpg)
正直、これには愕然としましたね。
9,800円もする工具を使ってこの有様では、先が思いやられます。
ちなみに、チェーンカットするときは、事前にカシメ部分をサンダーで削り落とすようです。
でも、大切なBikeに直接サンダーをかけるのって、ぶっちゃけ嫌ですよね。
そんな折、かし丸くんならカシメを削らなくても大丈夫という記事をネットでみかけました。
今回はそれを信じて、カシメを削らずにチャレンジしたのでした。
しかし、この状況からすると、やはりカシメを削らないとダメのようですね。
取りあえず、工具は壊れた部分だけ別売りされていたので、即行Amazonで注文です。
部品代1,200円、まぁこれも勉強代ということでしょう。
注文した翌日に部品は到着、再度チェーンカットにチャレンジです。
カシメを削って、なんとかチェーンを外せました。
まずは、何事も段取りが大切です。
二回目は作業性を上げるために、チェーン側のマフラーを外しました。
そして、カシメ部分をサンダーで削り落とします。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/06/IMG_20210617_095331-1024x768.jpg)
余計な部分を削らないように、慎重に削りました。
削り終わったら、説明書通りにかし丸くんをAの位置にセットします。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/06/IMG_20210617_100857-1024x768.jpg)
そして、ラチェットとモンキーレンチを使って、ピンを押し出すネジを回します。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/06/IMG_20210617_101021-1024x768.jpg)
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/06/IMG_20210617_095728-1024x768.jpg)
工具を壊さないように、慎重に慎重にネジを回していきます。
事前にカシメを削り落としているので、今回はレバッジをかけなくてもネジが回りました。
そして、チェーンのピンが、いい感じで押し出されてきました。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/06/IMG_20210617_100119-1024x768.jpg)
そして、無事にチェーンをカットすることができました。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/06/IMG_20210617_100236-1024x768.jpg)
終わってみれば、こんなモノかというトコロですけれど。
でも、一回失敗しているので、妙な達成感がありましたね。
少なくとも、9,800円分は楽しめたかなぁという感じです。
いずれにしても、これでスイングアームの交換ができるようになりました。
あとは、アームを交換した後に、チェーンを元に戻せるかですね。
今回の作業で感触は掴めましたので、まぁなんとかなるでしょう。
ちなみに、チェーンはこれを機に、新品に交換する予定です。