900SSのキャブレター修理
20年ぶりに、愛機900SSのキャブ掃除をしました。
ついでに、積年の課題だったチェーン調整ボルトの取り外しにも挑戦です。
今シーズンは、ひさしぶりに900SSの整備に明け暮れそうです。
GWは、ガレージに籠っていました。
先日の初乗りで、エンジンストールの嵐に見舞われた愛機900SS。
さっそく修理ということで、GWはガレージに籠ってキャブを掃除しました。
900SSのキャブを掃除するのは、たぶん20年ぶりぐらいです。
整備の手順については、若かりし頃に散々やってるのでわかりきっています。
まずは、エアクリーナーボックスの取り外しですね。
最初にタンクの燃料コックを閉めてバッテリーを外し、コイルの右側コネクタを抜きます。
そして、コイル類をステーごとエアクリボックスから外して、左後方に垂らしておきます。
その後は、最初の難関のブローバイガスのホース外しです。
これがなかなか外しずらいのですが、大きめのマイナスドライバーでこじれば大丈夫ですね。
あとは、キャブとの締結バンドを緩め、フレーム締結のネジ4本を外します。
最後に、フレーム前方についているタンクの止め金具を外します。
これ、何の変哲もない金具なのですが、エアクリボックスと微妙に干渉するのですね。
なお、金具の下には特寸のカラーが入っているので、落として失くさないように注意です。
ということで、文章で書くと長いですが、作業自体はそんなに難しくありません。
エアクリボックス取り外し開始から10分ちょっとで、久しぶりにキャブとご対面しました。
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すでに、バキュームピストンにボツボツと汚れがついているのが確認できます。
これは、清掃するだけでも、かなりの効果が期待できそうですね。
エアクリボックスが外れたら、いよいよキャブを取り外します。
まずは、燃料ホースを抜いてインマニとの締結バンドを緩めます。
そして、キャブを前後にグニグニすると、意外とあっさり抜けてきますね。
インマニとキャブを締結させるゴムパーツには、特に問題はなさそうです。
すこし疑いのあった二次エア吸い込みは杞憂のようで、まずは一安心ですね。
そして、最後に待ち受けるのが、最大難関のアクセルワイヤー外しです。
このキャブ、ワイヤーのタイコが奥まったところにあって、脱着が超面倒なのですね。
なので、最初にインマニからキャブを外してフリーにするのが、取り外しのコツになります。
年式相応に汚れていました。
両手を真っ黒にして、ひさしぶりにキャブを取り外しました。
最近は老眼も進んでいるので、予定よりもちょっと難儀してしまいました。
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まずは、フロート室の状態ををみてみることにします。
フロート室は、各気筒ごと4本のネジで締結されています。
ちなみに、この締結ネジ、最初に外した時に見事になめてしまいました。
泣きながら仙台のBike屋さんに持ち込んで外して貰ったのは、若かりし頃の苦い思い出です。
そして、そのときに六角ボルトに換装したので、今回も安心して取り外しができました
フロート室は、やはり年式相応に汚れていました。
でも、グリーン化していない分、まだ可愛いレベルです。
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それよりも問題なのは、バキュームピストン側でした。
なにか、黒いツブツブゴミが、たくさん付着しています。
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たぶん、全開でストールするのもアイドリングが落ち着かないのもこれが原因なのでしょう。
バキュームピストンが、汚れてきちんと動作していないモノと思われます。
パイロットスクリューの先端にも、ゴミが付着していました。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/05/IMG_20210429_123634-1024x768.jpg)
しかも、片側にはOリングがありません
これでよく、あちらこちらを走り回っていモノだと笑ってしまいました。
ということで、連休初日の29日に、すべての作業を終わらせるつもりが予定変更です。
まずは、このOリングなど、欠品になっているパーツをネットで注文しました。
その間、ジェットなどの細かなパーツは、洗油に漬け置きです。
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漬け置きすることで、積年の汚れも落ちてくれることでしょう。
あとは、パーツが到着するのを待つだけですね。
なんとか無事に組み上がりました。
連休後半戦、再びガレージに籠って作業を行います。
まずは、フロート室とバキューム室をきれいにしました。
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欠品パーツも、なんとか連休中に届きました。
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こちらは、ヤフオクで安くゲットしたコイルセットです。
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コイル自体は全然大丈夫ですけど、コイルとステーを締結するゴムパーツが破れていました。
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これで、長年のタイラップ留めから解放されると思うと嬉しいですね。
こんなマイナーなパーツも簡単に入手できるネットオークションは、やはり素晴らしいです。
パーツが揃ってきれいになれば、あとは組み立てるだけです。
パイロットスクリューのOリングも新品になって、ゴキゲンですね。
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キャブを外したついでに、気になる汚れをお掃除します。
こんなことばかりしているので、作業は一向に進みません。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/05/IMG_20210503_130104-1024x768.jpg)
ということで、連休の最終日に、ようやくキャブレターが組み上がりました。
組み上がったら、さっそく動作確認です。
まず、燃料コックを開きイグニッションをON、電磁ポンプでキャブにガスを送ります。
フロートピンの座り具合によってはガソリンだだ洩れになるのですが、今回は大丈夫でした。
さっそく、バッテリーをつないでセルスイッチを押すと、クランキング10回で始動です。
取りあえず、アイドリングも1000rpmで安定しています。
致命的に壊したりはしていないようで、一安心ですね。
始動を確認したら、最後に左右キャブの同期を取ります。
四連のバキュームゲージも、12年ぶりに登場ですね。
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キャブを取り外した時点で、目感で合わせていましたが、やはりちょっとズレていました。
調整用のネジを回して、同期を取っていきます。
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同期が取れた瞬間、アイドリングも1200rpmまであがりました。
まずは、これでキャブ周りは完成ですね。
チェーン調整用のネジも直します。
整備を進めるうちに、もうひとつ気になる部分を何とかしたくなりました。
それは、10年以上前から完全に固着して動かないチェーン調整用のボルトです。
長らく私の900SSは、チェーンの調整がキチンとできていません。
現在は、ワッシャーをシム代わりにして調整しています。
ただ、これに関しては、下手にやるとボルトを折るとのことです。
そんなドカ屋さんのアドバスで、長らく放置状態だったのでした。
でも、バーナーで焼けばなんとかなるかなと、チャレンジしたくなるのが人情ですね。
ということで、この機会にトライしてみることにしたのでした。
まずは、ボルトに工具をかけやすいように、リアタイヤを外します。
リアタイヤを外すのは初めてでしたが、重いことを除けばキャブよりもかんたんでした。
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こちらが、固着したボルトになります。
アルミと鉄でただでさえ固着しやすいのに、雨水などもかかりやすくて最悪の場所ですね。
この辺りの設計思想は、やはりラテンなのかなぁと思ってしまいます。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2021/05/IMG_20210505_123116-1024x768.jpg)
ひとまず、CRCを吹き付けてみますが、一向に回る気配はありません。
次に、バーナーで焼いてみましたが、結果は同じですね。
やはり無理なのかなと思いつつ、今度は反対の右側で挑戦してみました。
そうしたところ、バーナーの炙りでネジが回ったのです!
これに気をよくして、左側を再度チャレンジです。
そうしたところ、ちょっとイヤな感触の後に、ボルトが根元からネジ切れてしまいました
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結局、ドカ屋さんのアドバイス通りの結末となってしまいました。
しかも、この構造ですと、ドリルで折れたボルトを掘るのも、ほぼ不可能ですね。
また、回ったと思った右側も、途中からまた回らなくなり二進も三進もいかない状態です。
ということで、即行代わりのスイングアームを、スマホで落札しました。
実は、数日前にいい感じのスイングアームが、ヤフオクに出品されていたのです。
まぁ、この出品があったからこそ、今回のボルト回しにチャレンジできたのですけどね。
これで、スイングアーム交換に対して、踏ん切りがつきました。
ジャッキアップさえできれば、スイングアームはかんたんに交換できるハズです。
いま、どんな風にジャッキアップしようか考えていますが、とても楽しいですね。
このペースでは、900SSの復活は梅雨明け以降になるかもかもしれません。
でも、しばらくは、今の状況を楽しみたいと思っています。