複数Officeの管理方法
マイクロソフトアカウントに登録されるOfficeを、複数個管理する方法です。
プロのセットアップオペレータである私が、詳しく解説します。
ひとつのアカウントに複数のOfficeを登録すべきか
一部の製品をのぞいて、今のMicrosoft Office はアカウントに登録して管理を行います。
そして、再インストールは、マイアカウントページからのダウンロードになります。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2019/06/夕陽_20180717-1024x768.jpg)
ここでOfficeが複数個ある場合、どのようにアカウントに登録するのかが重要です。
登録のやり方によっては、管理不能になるときがあるので要注意です。
結論からいうと、以下の通りです。
- 個人で、数年ごとにOfficeを買い足し:一つのアカウントに、複数登録
- 会社で、複数個のOfficeを同時に購入:Officeごとに、アカウントを分けて登録
それでは、具体的に解説していきます。
個人で、数年ごとにOfficeを買い足しの場合
たとえば、以下のような場合です。
- 数年前に、Home & Business Premium のついているPCを購入した。
- 今回、Personal 2019のついているPCを購入した。
- そしてその半年後、PowerPoint 2019 を単体で購入した。
このような場合は、一つのアカウントに追加登録したほうがいいです。
なぜなら、管理するアカウントがひとつで済むからですね。
何事も、シンプルイズベストです。
ちなみに、ひとつのアカウントには25個までOfficeを登録することができます。
そして、そのアカウントでサインインすれば、歴代すべてのOfficeが登録順に出てきます。
これなら、いつでもかんたんに、希望するOfficeをセットアップできますね。
逆に、Officeごとにアカウントを変えてしまうと、どれがどれだか不明になりやすいです。
もちろん、アカウントが不明になったら、最悪Office買い直しですね。
そうならないためにも、アカウントはシンプルに、そしてしっかり管理しましょう。
会社で、複数個のOfficeを同時に購入の場合
たとえば、Office付きのPCを、会社でまとめて10台購入したといった場合です。
このようなときは、必ずOfficeごとにアカウントを準備してください。
そうしないと、Officeの管理ができなくなります。
Officeのプロダクトキーは、アカウントに登録の際に組み込み用のキーに変換されます。
なので、手元のプロダクトキーカードでは、Officeの照合はできません。
Officeの照合ができるのは、アカウントへの登録年月日だけになります。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2019/08/IMG_20190818_103501-1024x768.jpg)
なので、ひとつのアカウントに同じ日付で複数のOfficeを登録してしまうとアウトです。
マイアカウントページには、登録しただけのOfficeが並びます。
しかし、それらがどのPCのモノなのかは、もう分かりません。
そして、違うPCのOfficeを組み込んだりと、トラブルの原因になってしまいます。
コマンドプロンプトで、組み込んだキーの下五桁を調べる方法はあります。
しかし、これで管理するのは、あまりに現実的ではないですね。
ぶっちゃけ、前述のような状態になってサポートにお電話いただく場合も多々あります。
しかし、アカウントの変更ができない以上、私たちもどうすることもできません。
アカウントは、ひとつの方が管理しやすいのは事実です。
しかし、Officeに関しては、それが通用するのは個人利用の場合だけです。
ということで、複数個のOfficeを同時登録の場合は、アカウントは分けて管理になります。
具体的には、以下の感じですね。
PC名 | Office | アカウント | パスワード | 登録年月日 |
PC01 | H&B2019 | pc01@outlook.jp | wasspw01 | 2020/10/20 |
PC02 | H&B2019 | pc02@outlook.jp | wasspw02 | 2020/10/20 |
PC03 | … |
このような形で、Excelなどで管理しておけば万全ですね。
これなら、初期化したPCごとに、どのアカウントから再セットアップするのか一目瞭然です。
もちろん、マイアカウントページで、どのOfficeを選べばいいのか迷うこともありません。
Officeの数だけメルアドが準備できない場合は、outlook.jpでアカウントを作りましょう。
たとえば、会社名+PC名@outlook.jp といった形ですね。
outlook.jpのメルアドは、お一人さま何個でも取得することができます。
会社で複数個の場合は、VL品がおすすめです。
ということで、会社で複数個を同時導入のときは、アカウントを分けて登録です。
複数のアカウントを準備するのは大変ですが、仕方ありません。
![](https://webiker.org/wp-content/uploads/2019/06/仕事01-1024x768.jpg)
というか、ひとつのアカウントで複数個の管理は、基本的にできないモノと考えてください。
なぜなら、もともとこのシステムはコンシューマー(個人)向けのモノだからです。
要は複数といっても、せいぜい数年おきに買い替えるレベルにしか対応していないのですね。
そして、個人向けのOfficeは、会社で不特定多数の人が使うことを前提にしていません。
そもそも、そのような使い方はライセンス的にも微妙だったりします。
もし、会社で5台以上のOfficeをお使いなら、VL(ボリュームライセンス)品をお勧めします。
これなら、ひとつのアカウントで複数のOfficeを完璧に管理できます。
もちろん、不特定多数の人で使っても問題ありません。
そして、コスト的にもリーズナブルだと思います。
効率化のために導入したOfficeで、管理業務が煩雑になっては本末転倒です。
会社のPC管理者の方はぜひぜひ、VL品の検討をお願いいたします。