世の中は、好きか嫌いかで動いている

若い頃より世の中について、全く興味がなかった私です。
しかし、この歳まで生きてきますと、さすがに色々とみえてくるところがありますね。
ということで、今回は柄にもなく、世の中は何で動いているのかについて考察してみました。

保険屋さんとの話がきっかけです。

きっかけは、私がお世話になっている生命保険屋さんとの雑談です。
ちなみにその保険屋さん、ファイナンシャルプランナーでもあるその道のプロです。

  • 世の中は、お金と法律で動いている

これが、その保険屋さんの意見です。
このことに中学生の時に気づいた彼は、商業高校に進学したのだそうです。
それから大学の経済学部を経て紆余曲折、今のお仕事とのことでした。

まずは、中学生でこんなことを考えている保険屋さんが凄いですね。
私など、中学生の頃はオートバイとファッションの事しか頭にありませんでした。

世の中は、お金と法律で動いている、確かに一理あると思います。
ただ、もう少し深く考えてみると、それらの動きもまた人間社会の表層のような気がします。

それでは古今東西、世の中を動かし続けている原動力のようなモノは何なのか?
これについて、私の考えを書いてみようと思います。

結論からいいます。

  • 世の中は、好きか嫌いかで動いている

これが、50年生きてきた私の結論です。
なんだかんだいったところで、結局はこれではないのでしょうか?
それでは以下に、検証を進めてみたいと思います。

まずは、一番身近な世の中である職場で考えてみたいと思います。
ぶっちゃけ、ほとんどの職場は好きか嫌いかで動いていますね。
30年近くサラリーマンをやってきた者として、確信をもってそうだと言えます。

まず、職場でうまく立ち回れるかは、上司に気に入れられるかどうかで決まります。
昇進するしないも、上司の好きか嫌いか次第ですね。

30年近くサラリーマンだった経験上、待遇は職場によってかなりバラツキます。
私の能力やキャラは、ほぼ同じなのにも関わらずです。
となると、これはもう上司の心証がすべてという結論になりますね。
結局、誰でも好きな人と仕事をしたいということなのでしょう。

また、経営戦略といったところも、好きか嫌いかで決まっていると思います。
たとえば、ある趨勢に乗るのか、それとも逆を行くのか。
学校のテストのように、明確な答えがあるワケではありません。

では、一体何が戦略策定の判断材料になっているのでしょう。
はい、これもつきつめれば、経営者の好きか嫌いかということになるのです。

この辺り、私も事業企画の策定などに携わっていたのでよくわかりますね。
経営戦略、一見、緻密な分析やそれに基づく計画があってのように思います。
でも、最終的には経営者の好きか嫌いかなのですね。

PowerPointでつくる事業計画書などは、ただのエクスキューズです。
あんなモノは、書きようでどうにでもなりますからね。
結局のところ、経営者の好きか嫌いかをビジュアル化しただけにすぎないのです。

それに、戦略の良し悪しと事業の成否は別物ですしね。
うまくいくかどうかは、結局は会社のやる気次第です。
そして、やる気がなければ、どんないい戦略でも、ただの絵餅です。

古今東西、好きか嫌いかで動いている。

次に、先のアメリカ大統領選を考えてみたいと思います。
これについても、トランプが勝ったのは有権者の好き嫌いによるものでしょうね。

どんな選挙でも、有権者の一人一人が世界の情勢を詳細に分析しているワケではありません。
こんなことは、自分が投票するときの事を考えれば、すぐに分かる話です
あれなども、なんとなくの気分で決まっているのでしょう。

また、歴史をみても、やっぱり世の中好きか嫌いかです。
例えば、幕末における鳥羽伏見の戦い。
薩長の3倍の兵力を有した幕府側でしたが、最後は総崩れです。
これなども、幕府に対する世の中の嫌悪感が、錦の御旗で一気にブレイクしたのでしょう。
薩長の火器が優れていたとの分析も多いですが、絶対にそれだけではないと思います。

家康が天下を取れたのも、結局は彼を好く人が多かったからでしょうね。
ヒトラーの敗北も、最終的に皆から嫌われて見捨てられたからだと思います。

世の中の原理は実にシンプル

ということで、世の中は好きか嫌いかで動いている。
実にシンプルな原理ですが、個人的にはすごく納得がいく考え方です。

そして、往々にしてこの好きか嫌いかの判断は正しかったりするのだと思います。
なので、人類は滅亡などせずに、今日まで生き延びているのでしょう。

そう考えると、なんかとても気が楽になりますね。
悶々と悩むぐらいなら、もう好きか嫌いかで決めてしまえばいいのですから。
ちなみに、私は自分の好きを優先して生きてきました。
そうした結果、思い通りの人生になっています。
これからも、好きか嫌いかの感性を大切にして生きていきたいと思います。