転職顛末記-02
今のコールセンターの仕事は、しゅふjobというサイトで知った。ここはその名の通り、主婦向けのパートやアルバイトを紹介しているサイトである。DUDAやリクナビで紹介されるようなな本格的なフルタイム職はないのだが、時折面白い在宅仕事が掲載される事があり登録していた。そして今年の2月にNTTコムチェオのコールセンター業が掲載され、私のそれまでのネット検索履歴より【おあつらえ向き】なのでは?と、メールが配信されてきたのだ。
内容はMicrosoft Officeのセットアップ案内。勤務時間は任意で週3日以上。収入は5~20万円との由。必要なPCなどの機材は全て貸し出ししてくれて、こちらではネットと電話回線を準備できれば良いらしい。面接も研修もオンライン。全てにおいてどこかに出向く必要が一切なく自宅で完結するとの事だ。
これって、なかなか良いんじゃない?
何よりもNTTのグループ会社というのが安心である。少なくとも教材費をぼったくられるような心配はないようだ。ネットでNTTコムチェオで検索しても今ひとつ有効な情報がでてこないのが気になるが、まずはしゅふJOBのページから応募してみる。すると翌々日にしゅふJOB経由で返信があった。なんでも、メールに掲載のリンク先にアクセスして事前テストを実施せよとの事である。
この事前テストはタイピングとテクニカルの2科目である。タイピングは5分で終わるがテクニカルは75問で90分との由、タイピングの5分はよいとしてテクニカルが90分とはそこそこのボリュームである。これは少し余裕がある時にとすぐに取り掛かるのは止めにして、翌日以降早めに帰宅できたタイミングで臨むことにした。
タイピングは5分で200文字以上が打てればいいらしい。自己流ながらブラインドタッチは人並みにできるつもりだ。取り掛かってみたところ4分弱で222文字入力出来て合格。次に、間髪入れずのテクニカルだが、こちらも自作サーバーで遊べるぐらいのスキルがあれば特にどうという内容でもなく15分ほどで75問をクリアし合格。まずは第一関門突破である。この事前テストに合格するとエントリーコードが表示されるのでそれで面接エントリー。連絡用のサイトから都合の良い日を選択し、面接当日にカメラの付いたノートPCで面接サイトにアクセスするとPCの画面の向こうに面接官が現れ、いよいよ第二関門の面接開始となるのである。
それにしても、自宅でネットを使ってのバーチャル面接とは!技術的にこういう事が可能なのは頭では分かっていたが、実際に体験するのは初めてでちょっと興奮してしまった。まったく凄い世の中である。面接自体はごくごく普通の面接であり、これまでの経歴や応募動機、仕事でやりがいを感じる事などを尋ねられた。面接官は若い女性、どうやらコールセンターの一角からアクセスしているらしく、時折背後を社員が歩いていくのには笑ってしまった。面接の後半、コールセンターの真似事をさせられる。コンパネの開き方を尋ねられ、その後は簡単なクレーム対応。まぁ、サラリーマンを30年やってきた当方としてはビジネスシーンあるあるの範疇である。ディスプレイ越しの面接官の表情から面接はOKとの確信を得た。最後に面接官曰く、「合格されたら一月に渡る研修がありますが、お時間取れますか?」どうやら、現職を続けながら対応できるような研修ではないらしい。面接官に「大丈夫です。」と答えながら退職の決心をするのであった。
つづく