Bikeでスキー【カブは無敵】

ホンダスーパーカブで、蔵王にスキーに行ってきました。
Bikeでスキーに行くなんて無謀すぎるとずっと思っていました。
でも、意外にサクッと行けてしまいました。
人間、やる気になれば大抵のことはできてしまうモノですね。

スパイクタイヤは最強です。

今年は、近年稀にみる暖冬です。
山形市内も、ほとんど雪がない状態です。
噂では、蔵王山頂地蔵岳のお地蔵様も全身が露出しているとのこと。
ここまで雪が降らないのも、20年来山形に住んでいて初めての体験ですね。

もちろん、住んでる側としては雪は降らないのに越したことはありません。
でも、やっぱりスキーは楽しみたいです。
そして今月に入っての3連休、ようやくそれらしいぐらいに雪が降りました。

雪が降るとBikeに乗りたくなります。
なぜなら、今シーズンはカブにスパイクタイヤを履かせたからですね。

折角スパイクタイヤを履かせていたのに、暖冬の今年は宝の持ち腐れでした。
しかもドライで転倒する無様で、しばしBikeから遠ざかっていたのです。
あまりに雪が降らないので、もう夏タイヤに戻そうかなとまで思っていました。
ここにきて、やっとその気にさせる展開ですね。

で、行き先はいつもの蔵王温泉です。

温泉を楽しんだ後は、湯冷め防止に名物のジンギスカンを食しました。
しかし、スパイクタイヤは最強ですね。
もう、雪上走行も手慣れたモノです。
このぐらいの圧雪道なら、何ら問題はありません。

ジンギスカンを食した後、大森ゲレンデに行ってみました。
今年は雪不足で、一番下の大森ゲレンデは滑走できないという話でした。
ところが、そんな前評判とは裏腹に雪は十分、余裕で滑走できそうです。

これは、いよいよその時来るですね!
早々に帰宅し、Bikeでスキーの決行検討に入りました。

スキーの積載が最後の課題

「Bikeでスキーに行ったヤツがいる」
この話を聞いたのは30年前、まだ学生の時でした。
初めてその話を聞いたときは、そんなの絶対に嘘だと思いました。
でも、本当に行ったのなら凄いよなとも思いました。

ずっと、それがどこかに引っかかったまま、30年の月日が流れました。
そして、絶対に嘘だろうの感想が、いつか私もやってみるの想いに変わったのでした。

ということで、いよいよ決行の時迫るです。
スパイクタイヤの装着で、スキー場まで行けることは実証済みです。
あとは、あの長いスキーをどうやってカブに積載するかですね。

最初に考えたのは、スキーを立てて積載する方法です。
ネットなどをみても、釣り竿の積載はこの方法が一般的です。

でも、釣り竿と違ってスキーはそこそこ重量があります。
バケットのようなキャリアの自作も考えましたが、ハードルが高そうです。
そもそも、カブをいくら眺めても、これが現実的な方法とは思えません。
走行中にキャリアが傾き、スイングアームやリアタイヤに接触することは必須でしょう。

となると、次は横方向での積載です。
ネットでは、この方法で松葉杖を積載しているカブの写真がありました。
ただ、松葉杖と違ってスキーにはビンディングがあります。
サイドカバーへの干渉などを考えると、こちらもハードルは高そうです。

でも、結局のところ、この横方向の積載が正解でした。

いろいろと思考した割には、ロープ2本とダイソーのS字フックひとつで積載できました。

フロント側は標準の荷下げフックを利用です。
スキーのエッジでロープが切れないように、ウェス(タオル)で保護します。
かつ、このウェスはロープのすべり止めも兼ねています。
また、万が一Bikeとスキーが接触しても、傷防止になりますね。

ポイントは、ロープの長さ設定だけでした。
ここさえ決まってしまえば、あとは楽勝です。
実にシンプルな積載方法、これならスキー場での脱着も容易です。
なんか、案ずるより産むが易しでしたね。

後輪やマフラーとの干渉もありません。
リアブレーキも操作できますし、なんとキックスタートも可能です。
積載装置(荷物箱)からのはみ出しは26cmですから、道交法もクリアーです。
これがカービング以前の185cmとかのモデルだったらアウトだったでしょうね。

このまま近所を10分ほど走り回りましたが、全く問題ありません。
スキーはガッチリ固定されて、落下の雰囲気どころかガタつき一つない状態です。

スキーが積めるスーパーカブ、やはり最強の実用車ですね。
ちなみに、海辺ではカブにサーフボードを積んで走る強者もいるようです。

Bikeでスキーも、なかなかよいです。

ブーツも荷箱にピッタリ収まりました。
あとはスキーウェアに着替えて、蔵王にGOですね。
20分ほどの走行で、ほどなく大森ゲレンデの駐車場に到着しました。

駐車場では、受付のお姉さんが「これでスキーしに来たんですか!?」といって絶句です。
駐車料金も決まっていなかったようで、少々混乱させてしまいました。(笑)
無料でもいいとは思うものの、日曜午前中はBikeは500円とのことです。
でも、クルマの1000円からくらべれば安いですよね。

それに、Bikeですと駐車場所に四苦八苦することがないのがうれしいです。
もちろん、ゲレンデの入り口近くに駐輪ですね。

ついに、Bikeでスキーをやり切りました。
人間、やる気になれば大抵のことはできてしまうものですね。

なお、肝心のスキーの方はあいにくの天気、山頂は滑走が止まるほどの猛吹雪でした。

でも、懸念された雪不足の影響はさほどではなく、樹氷もなんとか拝めました。
ただ、今回はスキー場に到達したところで達成感Maxで、スキーはおまけだったかな。(笑)

アクセスのよい大森ゲレンデからスタートできるのは、やはりいいですね。
2時間ほどの滑りを堪能して、再び大森ゲレンデから帰路につきます。
帰り道は雪もだいぶ解けていて、お昼過ぎには無事に帰還できました。

こちらではスキーはボーリングやカラオケレベルのレジャーですが、カブで行けるとなると、ますますもってそのお気軽感がナイスですね。

ということで、ほぼ満足のいく今回のトライでしたが、ひとつ課題ができました。
それは、スキーウェアでBikeに乗ると寒いということです。
防風性能が、Bike用のウェアと比べていまひとつようですね。

スキーもワークマンのウェアが良いのかもしれません。
そのうち、スキー用としてアンダーウェアも購入しようと思います。

いずれにしても、Bikeでスキーは楽しいです。
なんといっても、大好きなBikeとスキーが同時に楽しめるワケですからね。
なんか、焼肉とお寿司を同時に楽しむような感じです。
また暇をみて、Bikeでスキーに行ってみようと思います。