飯島真理さんのこと

実は長いこと、飯島真理さんのファンだったりします。
出会ったのは高校生のときですから、ずいぶんと長いお付き合いになりますね。
しばらくご無沙汰でしたが、最近元気で活動されていることを知り、うれしくなりました。
今回は、そんな彼女のことを、極々普通の一ファンの立場で書いてみたいと思います。

ひさしぶりに、名前をお聞きしました。

先日、TVで懐かしのアニソン特集をしていました。
そして、ひさしぶりに飯島真理さんのお名前を拝聴しました。

飯島真理さんは、いまの50代であれば、ご存知の方も多いと思います。
そう、あの「愛おぼえていますか」の飯島真理さんです。
超時空要塞マクロスリン・ミンメイ役で、一世を風靡された方ですね。

ただ、あの大ヒットした愛おぼえていますかは、高校生の私には正直ピンときませんでした。
ぶっちゃけ、あまりにもアニソン色が強くてハマれなかったのですね。
それよりも感銘を受けたのは、そのB面に収録された天使の絵の具です。

この曲を、最初にラジオで聴いたときは衝撃が走りました。
高く澄んだ甘い歌声、キャッチーなメロディ、そして歌詞の内容。
特に、サビの部分のこの歌詞は、今聴いても泣けてきます。

悲しいできごとが ブルーに染めた心も
天使の絵の具で塗り替えるよ 思いのままに

まさに、ザ・天使の絵の具という感じの歌詞ですね。
あまりにもいい歌詞で、意味不明に英訳などに挑戦したモノです。

ということで、若かりし私は、彼女の魅力にやられてしまったのでした。
そして、アルバムなどを買い漁ることになるのですね。

キュートで尖がった、シンガーソングライター

まもなく、ラジオや雑誌などで、真理さんは音大出身の秀才であることを知ります。
くだんの天使の絵の具も、彼女の作詞作曲なのですね。
これは只者ではないと、ますます感服するのでした。

ちなみに、デビューアルバムのプロデュースは、あの坂本龍一です。
実際、真理さんのラジオ番組に、教授が出演したことがあります。
そのとき、真理さんに「どうしてプロデュースを引き受けたのか?」と聞かれた教授は、

ニューミュージックの松田聖子をやりたかった。

と、答えています。
あの坂本龍一に、ここまで言わせる真理さんは、やっぱり凄すぎますね。
もちろん、松田聖子の大ファンでもあった私は、ますます彼女に傾倒するのでした。

そして、そのデビューアルバムのロゼは、とにかくキュートで尖がった作品でしたね。
松田聖子テイストを蒸留して、もっともっとピュアにした感じです。
どこか、アーティスティックな雰囲気と相まって、すっかり虜になりました。

その後も、社会人になってからも、アルバムはずっと買い続けていました。
今でも、ミュージシャンとして、非常にレベルの高い方だと思っています。
ただ、マクロスの後は、思ったほどブレークしなかったのですよね。

これはたぶん、あのリン・ミンメイのイメージが強すぎたからだと思います。
これに戸惑う彼女の雰囲気は、当時からヒシヒシと伝わっていました。
もちろん、私としては、声優ではなくミュージシャンとしての彼女を応援していましたが。
でも、一度しみついたイメージというのは、なかなか払拭できないモノですよね。

いろいろ、悩まれたのだと思います。

ちなみに、このイメージとのギャップというのは、私にも経験がありますね。
本当は人嫌いで技術の仕事がしたいのに、人当たりの良さから営業職に回されてしまう。
傍から見れば大したことがないようでも、本人にとってはなかなかの悩みだったりします。

ましてや、本来の真理さんは、バリバリに尖がったアーティストですからね。
音大では海外留学をも視野に、ピアニストとして日々精進されていた方です。
そのような人がアニソン界のアイドルというのも、ギャップが激しすぎますね。
あらためて、その悩みは深く、大きかったのだろうと推察します。

また、ビギナーズラック的に売れてしまったのも、悩みを深める要因だったのでしょう。
あれが、もっと違うタイミングでのブレイクなら、また違った展開だったかもしれないです。
とにかく、あの頃の真理さんは、リン・ミンメイを払拭せんがために必死でした。
それは、普通の一ファンから見ても、ちょっと痛々しい感じでしたね。

1990年代に入りしばらくして、真理さんはある米国人と結婚します。
そしてアメリカに渡り、双子の男の子の母になるのですね。
この辺りも、実に彼女らしいなぁと思いました。
その後、真理さんに関する情報を目にすることがなくなり、しばしご無沙汰となるのです。

ミュージシャンをされていました。

さて、そんな彼女をTVでみかけて、さっそく近況をネットで調べてみました。
そうしたところ、いまでもミュージシャンとして活躍されていました。
しかも、インディーズアーティストとしてです。
つまりは、個人事業主のミュージシャンですから、これもまた凄いことですね。

ウィキペディアによると、インディーズとしての活動は1999年からです。
邪推はしませんが、まぁいろいろなことがあったのでしょう。
そして、それが真理さんにとってベストの選択なら、ファンとしては見守るだけですね。

音楽の世界でメジャーの後ろ盾がないというは、なかなか大変なことだと思います。
でも、そのスタイルを貫く彼女には、ただただ感服するばかりですね。
そして、そんなピュアなところは、昔と全然変わっていないと感じます。
というか、昔以上に、音楽に対して真摯に向き合われているのでしょうね。

ということで、さっそく真理さんの新作を入手しました。
作品は、真理さんのWebPageから購入することができます。
注文して2週間で、真理さんの住むLAからCDが届きました。

なんと、CDはひとつひとつ、真理さんが梱包して送ってくれているようです。
ジャケットには直筆のサインも入っていて、往年のファンとしては感無量ですね。
まさに、音楽の産地直送という感じで感動しました。

そんな真理さんの新作は、やはりピュアなところがまったく変わっていないですね。
ただ、若いころの尖がった感じが、熟成されたまろやかさに変わっています。
真理さんも、いろいろと年輪を重ねられてきたのだろうと、そんなことを感じる作品でした。

真理さんのブログがおもしろいです。

それと、最近ハマっているのが真理さんのブログです。
LAにおける真理さんの日常が、飾り気のない言葉でつづられていて面白いですね。

ブログを読むと、真理さんのLAでの生活が、手に取るように分かって興味深いです。
また、彼女が大ファンのドジャースの動向などなど。
真理さんが、こんなにスポーツ好きの方とは、ブログを読むまで存じ上げませんでした。
愛犬勇気とのお話も、とても微笑ましくて癒されます。

また、その時々の気持ちのアップダウンを、そのまま吐き出されていたりしますね。
まるで、すぐ近くに真理さんがいるような、そんなリアリティのあるブログです。

このコロナ禍での異国暮らしは、なにかと気苦労も多いことでしょう。
でも、真理さんはたくましく、そしてピュアに人生をお過ごしのようでなによりです。
ときには、帰国を促されることもあるようですけど。
でも、真理さんには日本よりもLAがあっていると、私はそう感じますね。

トランプ大統領へのアンチテーゼで始めたブログのようですが、政権も変わりました。
LAでの暮らし向きがよくなり、ますます音楽に精進されることを期待したいですね。
そしていつか、真理さんの東京でのコンサートに、参戦したいと思っています。