日本は、たったひとつの軍事失敗国

ウクライナとロシアで戦争が始まって、来月で一年になりますね。
そして、この一年でこの国も、だいぶきな臭い感じになってきました。
戦争とは数ある災禍のなかでも最悪のモノですから、絶対に避けなくてはいけません。
あらためて、今回はこのあたりのことを書いてみたいと思います。

新しい戦前まっしぐらだと思います。

ウクライナとロシアで戦争が始まってから、来月で一年になります。
そして、それに便乗するかのように反撃能力の保有や防衛費のアップなどが閣議決定されました。
こんな火事場泥棒のようなことをする岸田首相には、即行でやめてもらうしかありませんね。
この件については、本気で憤っています。

また、海上自衛隊はこんなツイートをするあり様、調子に乗りすぎも甚だしいですね。
ワンピースのパロディというフォローもありますが、悪趣味も極まりだと思います。
ハッキリ言わせていただければ、自衛隊とは人殺しを生業とする職業ですからね。
自衛隊が必要悪なのは認めますが、悪である以上もっと謙虚であれと言いたいです。

徹子の部屋でタモリさんが、「新しい戦前」と発言されたとのニュースがありました。
まさに、その通りだと思います。
このままでいくと、マジメに10年後ぐらいは、どこかと戦争をしているかもしれないですね。

すべてのモノから自由を奪う戦争とは、災禍としては最悪のモノです。
正直、ウクライナのようになってしまっては、すべてがお終いですからね。
あのような事態に陥らないためにも、危険な芽は事前に摘み取っておかないとと思います。

ほとんどの国民は、憲法9条を受け入れています。

ちなみに、ネットを眺めていると、いまだに憲法9条はアメリカから押し付けられたモノなどと喚いている人を見かけますね。このような妄想が台頭してきたのは小林よりのり氏の戦争論が上梓された平成初期のころからで、主義主張としてはつい最近メジャーになったという感じがします。

それ以前の昭和時代、世の大人の半分以上は戦争体験者でしたが、憲法9条を否定する人は皆無でした。私が子どもだったころを思い出してみても、軍隊などはとんでもないモノという雰囲気が濃厚で、今のように自衛隊をむやみに崇める風潮もなかったように思います。

結局、戦争や軍隊というのは、それだけ苛烈で地獄の極みのようなモノだったのでしょう。
ところが、平成に入り戦争の実体験者が減るにしたがって、憲法9条押し付け論のような妄想が、まことしやかに騙られるようになったのですね。

よく、憲法9条否定論者は平和ボケを口にしますが、どちらが平和ボケなのかと思うばかりです。
彼らは戦地の過酷さ以前に、人の死を実感としてわかっていない甘ちゃんなのでしょう。
そんな半人前のガキに、先人の血と涙で築き上げられた憲法9条を語ってほしくはありませんね。

日本は、世界史上でも稀な軍隊失敗国です。

そして、この憲法9条は、世界史上からみても非常に稀有な存在だったりします。
なぜなら古今東西、ほぼすべての大国は軍隊が成功事例だからですね。

古くはローマ帝国から現代のアメリカまで、大国の礎は軍事力によって築かれました。
「過去に軍が血を流したから、いまのこの国がある。」と言われれは、誰も反論できません。
ですので、日本の憲法9条のような法律は、他国では絶対に制定が不可能なのです。

また、第一次世界大戦までは、敗戦国は滅亡するか解体されるかだったので、軍隊が失敗事例という国も存在しません。これが、世の中から軍隊がなくならないことの一番の理由だと思います。

ところが先の大戦で、この国はあれだけボロ負けしたのに、なぜか滅亡も解体もしませんでした。
この、世界史上でもたいへん稀有な巡りあわせで、憲法9条は存在しているのですね。
単に、アメリカから押し付けられて従っているワケではないのです。

なお、同じ敗戦国でもドイツとイタリアの失敗理由はナチスやファシストですから、そう考えると軍隊を失敗事例とする憲法9条の希少性はますます高いと思いますし、世界に誇る平和憲法というのも本当に伊達ではありません。私たちは、もうすこしこのあたりのことを、深くマジメに考える必要があるのではないのでしょうか。

いずれにしても、戦争につながる反撃能力の保有や防衛費のアップは絶対にダメです。
軍事力が抑止力にならないことは歴史が証明済み、こんなモノは迎え酒に同じですね。

核兵器があれば攻撃されないという保証などはどこにもありませんし、もし核兵器に抑止力としての実績があるというのなら、憲法9条にも同じ実績があることになります。であれば、核兵器のような殺りく兵器は根絶して平和憲法を保持する方向性が正しいというのは、これは子どもでも分かる話ですね。

とにかく、いまこの国は、ヤバい方向に舵を切ろうとしています。
場末の一ブログ記事ではありますが、これからも声を上げていこうと思います。