パナソニックのリストラに想う。
ヤフーニュースで、パナソニックのリストラ記事を読みました。
かつて、リストラを経験した者として、いろいろと考えてしまいますね。
取り留めもない想いではありますが、つらつらと書いてみたいと思います。
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バブル入社組が狙い撃ち
朝、いつものようにパソコンを立ち上げて、ブラウザを起動します。
そうしたところ、パナのリストラという記事が、目に飛び込んできました。
50歳標的の壮絶リストラという、なんとも刺激的なタイトルです。
記事によれば、近々パナソニックは経営陣が刷新されるようですね。
それに合わせて、成果の乏しいバブル世代のロートル社員が狙い撃ちなのだそうです。
同じ世代の者として、身につまされる思いですね。
そして、上乗せされる退職金が4,000万円というのがすごいです。
今どき、こんな金額が出せるとは、さすがはパナソニックと逆に感嘆してしまいました。
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しかし、リストラされる当の本人たちにとっては、たまったモノではないでしょう。
30年近くも滅私奉公してこの仕打ちというのも、なんとも気の毒な話だと思います。
とても優秀なロートル社員たち
ちなみに、記事を読んだ限りでは、高給をむさぼる役立たずを一掃との雰囲気です。
ろくに仕事もないのに年収1,500万円では、確かにリストラも致し方なしという印象ですね。
でも、それが本当にリストラ対象社員のせいなのかは、はなはだ疑問です。
そもそも、パナソニックに入社できるぐらいの人は、世代を問わず普通以上に優秀です。
まずは、偏差値65以上の一流大学をでていないと、入社自体が難しいですしね。
英語などできて当たり前、小中高と学年トップクラスの優等生揃いということです。
しかも、入社から24時間365日、組織のために馬車馬のように働ける根性も必要ですね。
そうして初めて、年収1,500万円の高給サラリーマンになれるのです。
そんな頑張り屋さんを、「働かないおじさん」と評するのはどうなのかなぁと思いますね。
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実際のところは、「働かない」ではなくて「働けない」のでしょう。
要は、それだけのポストや仕事を会社が準備できず、宝の持ち腐れになっているのですね、
もちろん、それは会社の責任であって、社員のせいではないと思います。
他人のせいにしても、何もはじまりません。
関連記事には、日立やソニーとの比較もありましたが、それもちょっとナンセンスですね。
そもそも、日立は重電部門が主ですし、ソニーの稼ぎ頭はゲームと保険です。
そんなソニーも10年前は瀕死でしたが、そこからなんとか事業転換ができたのですね。
それと比べて、家電が本業のパナソニックは、やはりきびしいですね。
家電業界は、ここ10年で多くのメーカーが淘汰や身売りになりました。
その中で、唯一無二に残っているパナソニックは、それだけでも凄いと思います。
結局、パナソニックには、お金がたくさんあったということですね。
ただ、そのために、改革も遅れたのだと思います。
昨今の家電ビジネスについては、一番儲かるテレビの凋落が痛いですよね。
昔、ソニーが液晶パネルを外注にしたときは、ソニー終わったと思いましたけど。
でも、今となってはそれが正しい判断ですから、本当に世の中はわからないモノです。
もちろん、今さらあのときのことを云々しても始まりません。
リーマンショック直前に、パナやシャープが大規模パネル工場をつくったのも必然です。
あのときなら、誰でもあのような判断をしたことでしょう。
このようなことを、会社や世の中のせいにしても、何の解決にもなりませんね。
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所詮、人間などは大河の流れに浮かぶ木の葉のようなモノです。
リストラなどに直面したときは、まずはこのような心構えが肝要だと思いますね。
人生のシュリンクを受け入れる。
ちなみに、4,000万円も退職金が貰えるのなら、私ならすぐにセミリタイヤを考えますね。
あとは、日々の糊口分だけ稼いでのんびり生きる人生に、シフトダウンすると思います。
でも、パナの高給サラリーマンは、すぐにはシフトダウンできないでしょう。
なぜなら、彼らの生活は、年収1,500万円をベースに回っているからですね。
住宅しかり、食事や服飾しかり、あるいは子供の教育費などなど。
これでは、退職金4,000万円でも逡巡することと思います。
でも、サラリーマンである以上、会社は運命共同体ですからね。
その会社がシュリンクするなら、自身の人生もシュリンクするのが自然ということです。
パナの高給サラリーマンの市場価値は、おおよそ年収400万円ぐらいでしょう。
さすがは優等生、50歳を過ぎて会社の看板外してもそれだけ稼げるのなら、かなり立派です。
あとは、その現実をどう受け入れるのかになってくると思いますね。
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ちなみに、この国の平均年収は436万円です。
裏を返せば、多くの人はそれで普通に生活しているということですね。
そう考えれば、なにも怖いことはないようにすら思えてきます。
リストラ対策は、普段の心構えから
結局のところ、リストラなどに対する一番の防御策は、生活のミニマム化ですね。
もし、年間400万円以内で生活ができていれば、リストラなどどんとこいです。
今回の場合など、4,000万円の退職金で勝ち逃げすることができますね。
よく、リストラされないために自分の価値を高めろという論調を目にしますけど。
でも、それって端的に言えば、もっと馬車馬になれということですよね。
それで体を壊したりしたら、それこそ完全にお終いです。
そんな間違った対策を取るヒマがあったら、もっと足元を見つめるべきだと思いますね。
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「社員は家族」と謳った幸之助さんがなくなって、はや40年です。
もう、会社が社員を守ってくれる時代ではなくなりました。
であればこそ、サラリーマンも自分優先で、したたかに生きたいですね。
そして、「社員は家族」を捨てたパナソニックに、この先なにが残るのか?
引き続き、今後の展開を見守っていきたいと思っています。