ゆるく生きる
入試の説明会に行ってきました。
昨日は、息子の通う高校の国公立入試説明会に行ってきました。
河合塾の講師さんが、受験についていろいろと話をしてくれました。
生徒と一緒に親も参加の説明会でした。
今どきの高校は、予備校の先生を呼んで説明会を開くのですね。
まずは、そこにびっくりです。
私は、ゆとりの前の受験戦争世代です。
それでも、高校が予備校の先生を呼ぶというイベントはなかったと思います。
子供の数は減っているのに、受験競争はますますヒートアップしているようですね。
結論から言うと、説明会はクソでした。
100分に及ぶ河合塾講師の話を要約すれば、「志を高く持って勉強がんばれ」です。
こんなワンセンテンスで済む話を延々100分もかけてグダグダ聞かされるのですからたまったものではありません。
私の貴重な休日を返してくれと叫びたくなりました。
無理してまでがんばらない。
グダグダと続いた話の中で凄いと思ったのは、「受験はつらく厳しく困難なものなのだから、そういうものだと覚悟を決めて取り組め」という部分です。
子供の数が多かった昭和の頃ならいざ知らず、令和の今日でもまだこんな事が叫ばれているのですね。
ハイティーンは、一生に一度しかありません。
それを、つらく厳しく困難な受験勉強にすべて捧げろはありえないと思います。
仕事とはいえ、よくもそんな無責任な事を言い放てるものだと、逆に感心してしまいました。
確かに、私も高校生のときは、それなりに高い志をもっていました。
そして、それを実現するには一日七時間勉強しろとも言われました。
実際に、それだけの勉強量をこなす友人もいました。
でも、私はできませんでした。
七時間どころか70分がいいところでした。
かといって、無理してがんばろうとも思いませんでした。
そして、一生に一度のハイティーンを、ゆるく満喫していました。
結局のところ、私は志望する大学に進学することはできませんでした。
でも、それで失ったのはプライドだけでした。
志望する大学に行けなくても、プライド以外の欲しかったものはほぼすべて手に入れて現在に至ります。
偏差値ちょい低めがちょうどいい。
私は、志望していた大学の2ランク下ぐらいの大学に進学しました。
プライドは傷つきましたが、入った後はとても楽でした。
3割ぐらいの力を出せば、授業には十分ついていけます。
さっさと単位を取って、あとはサークル活動などに打ち込みました。
余裕がある事で、人生の春を大いに謳歌することができました。
就職してからも同じでした。
2ランク下の大学は、就職先も2ランク下です。
私が就職した1990年は、月に100時間残業するのも当たり前のような時代でしたが、それをブラックと感じたことは一度もありません。
だって、3割の力で余裕で仕事がこなせるのですからね。
ということで、私は50年間ずっとゆるく生きています。
ゆるく生きるコツは、自分より偏差値ちょい低めの組織に入ることですね。
決して背伸びはせず身の丈にあった選択をすれば、ゆるくて楽しい人生を送れます。
身の丈にあわせて、ゆるくがんばる
説明会の後、息子にはがんばれる範囲でがんばれと伝えました。
勿論、一日七時間がんばれる人は、一日七時間がんばればいいと思います。
それが、その人の身の丈ということです。
息子には浪人もするなと伝えました。
大学受験で浪人する意味があるのは医者を目指す人だけです。
医者以外の職業で、卒業大学や学科の縛りがあるものはありません。
若い時の1年は貴重です。
そんな貴重な1年を受験勉強に費やすのなら、もっと別な事にあてるべきだと私は思います。
昨日の説明会、99%はクソでしたが、ひとつだけマトモな話がありました。
それは、「基本がわかっている≠簡単な問題が解ける」ということ。
うん、確かにこれは真理です。
基本が完璧にわかっていれば、受験勉強などしなくても東大に入れます。
そしてそれができないのなら、東大など狙うだけ無駄ということです。
一度きりの人生、いつまでも続くモノでもありません。
無駄にがんばったところで無駄は無駄。
そんなことはとっととやめて、ゆるく楽しく生きましょう。
そして、本当にやりたいことに集中するべきだと、私はそう思います。